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第49回 全日本模型ホビーショー2009 レポート 〔7〕 ピットロード・トランペッター・ろうがんず 他 編

2009年10月11日 千葉市・幕張メッセ 9ホール  撮影:yamanobeさん



毎回春と秋のホビーショーレポートでご協力いただいているyamanobeさんが先日開催された第49回全日本模型ホビーショー2009に行かれましたので、ご本人様の協力のもと特集ページを組みました。



 ピットロード
艦船模型がメインのメーカーだけあって、やはりそっち系統の新製品が充実してます。個人的にはひゅうがと龍鳳が楽しみ。
● 艦船
1/700 英国海軍 巡洋戦艦 HMS レパルス 1941(左)/ HMS レナウン 1942(右): 共に洋上/フルハル選択可。ウォーラス水上偵察機1機付。 1/700 米海軍 戦艦 BB-57 USS サウスダコタ: 完全新金型。洋上/フルハル選択可。対空兵装が強化された大戦後半の姿。搭載機 OS2Uキングフィッシャー1機付。 1/700 英海軍 駆逐艦 トライバル級 ズールー: 洋上/フルハル選択可。対空兵装やアンテナが強化された戦時中の姿。 1/350 日本海軍 海防艦 丙型 エッチング付: エッチングの付いた限定生産モデル。【11月発売】
1/350 日本海軍 二等輸送艦(第101号型)。艦首を兼ねた車両ランプは製作時に開閉選択可。 1/350日本陸軍 車輌セット1: これらのアクセサリーが各1つずつ二等輸送艦に付属する予定。 1/350 日本海軍 一等潜水艦 伊58(新造時): 完全新金型。洋上/フルハル選択可。零式小型水上偵察機、回天が付属。 1/700 独海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン 1942: 洋上/フルハル選択可【参考出品】
1/700 海上自衛隊 ヘリコプター搭載型護衛艦 DDH-181 ひゅうが: 洋上/フルハル選択可。艦載ヘリはH-60K、MCH-101、MH-53Eが付属。【2010年発売】 1/350 海上自衛隊 潜水艦 そうりゅう: フルハルモデル。デカール2種類入(そうりゅう/うんりゅう)【2010年発売】 1/700 日本海軍 空母 龍鳳: 洋上/フルハル選択可【2010年発売】



● 飛行機・AFV
1/144 JSF F-35B ライトニングII (STOVL型) ステッカー付 特別版: 特製ステッカー付の限定生産モデル。【11月発売】 1/144 J35 F/J ドラケン スウェーデン空軍:F型/J型を選択製作。デカールはスウェーデン空軍仕様4種類入。2機セット 1/35 陸上自衛隊 化学防護車 レジン製遮蔽板付: レジン製遮蔽板パーツが追加された限定生産モデル。 1/35 日本陸軍 28cm 榴弾砲 旅順攻略戦: 完全新金型。砲本体と円形の砲床のセット。砲兵フィギュア4体付。
1/35 日本陸軍 75mm 機動九〇式野砲: サスペンションやタイヤ、フェンダー、防盾等を新パーツで再現。砲兵フィギュア 4体、75mm砲弾パーツ 3発付。 1/35 日本陸軍 九二式重装甲車(前期型):片側に転輪6個の足回りを持つ前期型。キャタピラは軟質樹脂によるベルト式。戦車兵フィギュア 1体付。 1/35 日本陸軍 九二式重装甲車(後期型):同装甲車前期型のバリエーションモデル。車長1体付。 ライオンロア 1/35 独 重国防軍牽引車 sWS 3.7cm Flack43 搭載型対空自走砲: 会場発表新製品。対空自走砲の付いたバリエーションモデル。



● キャラ物
ピットのキャラフィギュアは、ミリタリー系以外はどういう基準で選んでいるのかさっぱりわからないです。絶望先生てw!
それゆけ!女性自衛官 左から、1/8 鹿島あさひA鹿島あさひB長門佳乃: PVC製 塗装済完成品。台座付き。全3種。【発売中・ノースポート】 それゆけ!女性自衛官 Vol.6 海上自衛隊編 2: PVC製 塗装済完成品。つい先日開催された海上自衛隊観艦式に合わせた新製品。 「地球へ…」のフィギュア。懐かし〜!PVC塗装済み完成品。 懺・さよなら絶望先生「風浦 可符香 & 木津 千里」: PVC塗装済み完成品。 FREEDOM PROJECT1/24 トライシクル・ビークル: PVC塗装済み完成品。同スケールのタケルフィギュア付。ロゴ入り専用ベース付。



撮影者yamanobeさんのコメント

ピットロードはフリーダムプロジェクトのトライシクルビークルの隣にパトレーバーの98式特型指揮車がちらっと写っているのをご確認されていると思います。この特型指揮車の写真はありませんが理由は撮影禁止でした。担当者によればこの原型は制作者の許可を受けずに急ぎ展示したものなのでネット掲載は勘弁してくださいというものでした。納得しましたので撮影しませんでしたのでご了承ください。

個人的には1/144ドラケンが欲しいです。しかしデカール4種類は贅沢ですが予価¥2,520はプチ高い値段ですね。1/35対空自走砲も良い出来ですが、私が欲しくなったのは九二式重装甲車です。ピットロードはブースが狭いのですが熱気が溢れていました。





 トランペッター


● インジェクションキット
トランペッターの新製品はたくさんあったので、新金型を中心にピックアップしてみました。
1/12 フォード GT-40MK.U: 完全新金型。サス可動。ドア&ハッチフルオープン。エンジン内部、パイピング再現。会場発表新製品。 1/32 メッサーシュミット Bf109E-3: 完全新金型。全418パーツ。全274パーツ。エッチングパーツ付。デカール:ドイツ空軍、スイス空軍。 1/32 MiG-23MF フロッガー MF型: 完全新金型。会場発表新製品。 1/48 Su-24M フェンサーD型: 完全新金型。会場発表新製品。
1/32 F-14D スーパートムキャット: 完全新金型。全583パーツ。エッチングパーツ&金属パーツ付属。エンジン再現というのはポイント高いですね。 1/32 アメリカ海兵隊 AV-8B ハリアーU:完全新金型。エッチングパーツ&金属パーツ付属。 1/350 アメリカ海軍 強襲揚陸艦 LHD-1 USS ワスプ: 完全新金型。会場発表新製品。付属アクセサリーを含めてなんかスゴイ良い感じ! 1/350 ドイツ海軍重巡洋艦 アドミラル・ヒッパー 1941:完全新金型?全418パーツ。エッチングパーツ付(甲板手すり・マスト周辺部品)。洋上/フルハル選択可。
1/35 ドイツ軍 21型重榴弾砲 ブムルベア: 会場発表新製品。バリエーションモデル 1/35 ドイツ軍 対空機関砲 Flak37(左)、Flak38(中央)、Flak43(右): 会場発表新製品。バリエーションモデル 1/35 ロシア軍 BMP-3 歩兵戦闘車:完全新金型(左)、ソ連軍 T-62 主力戦車 Mod.1972: バリエーションモデル(右)。会場発表新製品。 1/35 ドイツ軍用装甲蒸気機関車: 完全新金型。会場発表新製品。



● ツール類
トランペッターの模型用ツールが国内代理店のインターアライドのブランド名で発売予定。性能は未知数ですが総じて国内メーカー品よりリーズナブルな価格なのは嬉しいところ。
にしてもパッケージの色使いがクレオスのGツールにそっくりです。こういうところは正直感心できないなあ。
チャイナクリッパ: 塗装時は持ち手になり、乾燥時は置き台に固定するペイントグッズ。 スーパーフライ: 製作中や完成後の模型置き台。手前の6角形はヘクサPPという塗料皿 スジボラー: スジ彫り用のPカッター。名前のセンスがベタベタ!(笑)
ニッパ543。細口タイプ。 ミニのこ。ピッチと長さ違いのノコ刃3本付きのペン型のこぎり。 ホビーナイフ。用途別に5種類の刃付きのアートナイフ



撮影者yamanobeさんのコメント

1/12Ford GT40はご覧のように切れ味悪いです。トラペはキットによってモールドの差が大きいメーカーですが、GT40は今ひとつかなって思いました。このスケールならシートの穴開けと鳩目はモールドできちんと再現して欲しかったし、エンジンも精巧とは言えません残念です。

トラペのキットでは他に1/35 21cm重榴弾砲とか37mm対空機関砲ができよかったです。1/32フロッガーは良く分かりませんが日本で売れるのかなこのキット?1/32 F-14Dスーパートムキャットは作例の作り方が今ひとつだし、高いところに展示されていてよく見えません、¥23,000出すか?コレって感じです。

期待できるのは1/350ワスプです。写真撮っているときは気がつかなかったのですが、後でよく見るとなかなか良い出来ではないですか。こういう迫力ある現用艦船も大好きなので、値段は抑えて出して欲しいです。ウェーブのブースは玉石混交ですがおもしろい展示でした。(輸入元であるウェーブのブース内にトランペッター製品の展示があるため。)






 その他ブースの展示品


今まで紹介したブース以外から、目にとまったものをいくつかセレクトしました。
モデルワークスアルマダ 1/350 空母信濃 コンバージョン: コンパチながらこれで1/350信濃を作る事が可能。【2009年秋以降発売予定】 オーシャン・ヴォヤージュ・ジャパン 1/700 DDH-181 ひゅうが: ケース付でエッチング装着塗装済完成品。ピットのプラモはめんどい人向け。 サイバーホビー 1/700 米海軍ベンソン級駆逐艦 U.S.S ラフェイ&U.S.S ウッドワース(2隻セット): エッチング付。ディテールが細かい! エアフックス 1/350 英空母 イラストリアス: まだ先の話なので今回はパネル発表のみ。
ドイツレベル 1/32 ユーロファイター タイフーン w/エンジンディテール ジャパンアメニティ 1/5 鍾馗: バルサ材の骨格にアルミ板の外皮を被せたRC飛行機。ベコベコ感がすごい! メビウスモデル 宇宙家族ロビンソン ジュピターII : 完全新金型。こんなのが新規で出るのか! 童友社1/540安土城・映画「火天の城」版パッケージアートを再現した岸川靖氏の作品。超細けー!!






 ろうがんず


タレント石坂浩二氏が代表の模型サークル「ろうがんず」のブース。このサークルの出展はMSN産経ニュースにも取り上げられました。


● メンバー作品
ろうがんずのブース全景と日本プラモデル工業組合理事長のコメント。 齋藤忠雄氏: 「ニチモ1/200駆逐艦初月」
コメントには「できる範囲でディテールアップした」と書かれてますが作品は相当なもの。初月とこのキットの設計者・故森恒英氏への敬愛の念を感じました。
北林督世氏: 「GSIクレオス・ルパン三世 カリオストロの城シリーズ・襲撃」
石坂氏のマネージャーさん。ドアの横にディ○ニーキャラらしき犬猫がいるところに女性の作品らしさを感じます。
岡田貞典氏 :「戦う日の丸商船隊、私の秘密兵器」
商船ファンの方でしょうか?愛用の自作ツールは参考になりますね。100均の鼻毛切りはエッチング挟として使えるそうです。
友山幸雄氏: 「タミヤ・モスキートNF Mk.2 & British 10HP その他」
吹流しや飛行機のそばを横切る車を配置して、動きを感じられるジオラマになるよう気を配ったとの事。
松坂忠光氏: 「1/700 横浜ベイブリッジ、氷川丸、出雲丸、戦艦 三笠」
ろうがんずは横浜なので横浜にちなんだ物を作ったとの事。ベイブリッジは当然自作。
久保田信一氏: 「タミヤ 1/35 74式戦車、ヤクトタイガー&パンサー (製作中)など」
コメントが模型に隠れてはっきり読めませんが、戦車のボディにはRCユニットを組み込んであるようです。
後藤嚴輝氏: 「エアフィックス 1/76 Mk.1戦車、今井科学 鉄人28号」
入会して初の製作なので初の戦車を選んだそうです。鉄人はプラモを作り始めた頃の製品なのでという事です。
松井康真氏: 「1/280 セミスクラッチ 万景峰号」
テレ朝のアナウンサーで、著名サイト「田宮模型歴史研究室」の管理人様。この万景峰号はTV報道のためを製作されたもので、オンエアを当時私も観ていました。
市村弘氏: 「ハセガワ 1/32 鍾馗」
「ローガン梅本」のペンネームを持つ著名模型ライター兼編集者。この鍾馗はおそらく隔月刊スケールアヴィエーション2009年11月号掲載の作例。
吉岡雄三氏:「 ハセガワ 1/350 戦艦 三笠」
ライオンロアのエッチングによるフルディテールアップモデル。東郷ビールやZ旗、海軍旗といった小物も楽しいです。
桜井健雄氏: 「スターウォーズ、飛行機模型など」
スターウォーズの模型がファインモールド製じゃなく旧MPC社製なのに懐かしさを憶えました。
石坂浩二氏: 「WINGNUT WINGS 1/32ユンカースJ1」
絵画的な作品。この模型を発売したウイングナットウイングス社をベタ褒めした直筆コメントが添えられています。
田中穂蓄氏: 「ご長寿パイロット・エーリッヒ・ハルトマン」
コメントに愛妻家の一面が。内心思っていてもこういう事を公の場に晒すのはちょっと勇気のいる事でしょうね。
竹縄昌氏: 「マルサン 1/350 ノーチラス号など」
ご自身の思い出アイテムを選んだ展示。ワークスタンドは冠婚葬祭の引き出物カタログから選んだとの事。


● WINGNUT WINGS
ろうがんずブースには、今回石坂浩二氏が製作した1/32ユンカースJ1のメーカー「ウィングナット・ウィングス」社が製品の一部を出展。

同社は、ロード・オブ・ザ・リングで有名な映画監督のピーター・ジャクソン氏により起業したニュージランドの新興模型メーカー。主力商品は第一次大戦時の複葉機で、映画人の趣味が高じて作られた模型だけに品質が極めて精巧なのが特徴。販売は基本同社サイトのネット直販のみで、支払いはPayPalかカード払い。でも世界中どこでも送料無料というなんとも豪気な経営です。
実際に購入された方から以前話を伺いましたが、出来はかなり良くてパーツ精度はタミヤ並み。オーダーしてから手元にくるまで四日だったそうです。

また海外通販は不安という人向けに、国内ではホビー通販のホビーリンクジャパンが少々の手数料プラスで輸入代行の形で取扱っています。
ろうがんずブースの一角に設けられたWingnut Wings社のコーナー。 同社製品は取扱説明書もカラーで、極めてマニアックな図説がされているそうな。 箱の中のパーツ。エンジンとかの部品のディテールが細かいです。 新製品の試作見本。エンジンやコクピット内の再現がスゴイ!
同じく新製品の試作見本。 ドラマチックなポージングのフィギュア。 キットの素性だけでなく製作者の塗装技術も相当なモノ。このレベルに近いフィニッシュを施してるのは国内じゃタミヤだけですね。他メーカーも見習って欲しい。



撮影者yamanobeさんのコメント

入り口に一番近い場所にあった「ろうがんず」のブース。「老眼」から取ったネーミングだと思いますが皆さん楽しんで作っているのが良く分かりました。岡田貞典さんの「私の秘密兵器」は参考になりました。

そして無く子も黙るニュージーランドのウイングナット!知る人ぞ知る、知らない人は全く知らないってあたりまえか…。
1/32第1次大戦機をウェブ販売(FAXも郵便も受け付ける)している会社です。送料は全世界無料!VISA、Master Card、そして手数料が高いB/D(バンク・ドラフト-海外小切手)などが使えます。
戦闘機などはSE.5aが$59.00、他は$79.00が多いです。パーツを見るとその凄さが良く分かります。第1次大戦機は今まで作りませんでしたが、とりあえず2機ぐらい注文したいです。





一般招待日の会場の様子ですが、yamanobeさんは午前9時40分に幕張メッセ第9ホール到着。入場者の列は開場の10時直前には建物の外にまで長く伸びており、新型インフルエンザ対策でマスクを入り口で配っていたそうです。

ほとんど一眼デジカメと外部ストロボで撮影し、撮影枚数は1,780枚にも達したとの事。毎度の事ながら本当にお疲れ様でした。


というわけで、これにて第49回全日本模型ホビーショー2009のレポートを終わります。
(2009/10/28)



 関連 & 協力サイト



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