実車について |
GTOは1990年にスタリオンの後継車として誕生したスポーツカーです。電子制御サスや車速反応式オートスポイラー、フルタイム4WD+4ABS+4WSシステムといった当時のハイテク装備を満載していたのが特徴。上位グレードのツインターボは出力280馬力、トルクは当時国産車最強の42.5kg-mで、ゼロ加速ならGT-Rも適わない性能を誇っていました。
最初のマイナーチェンジは92年に行われ、17インチタイヤと新デザインのアルミホイールへの変更、ドアミラーは電動可倒式になり、グラストップ仕様車と新ボディカラーの追加がされました。GTOはその後も固定式4灯ヘッドライトや6MTの採用、新グレード追加など幾度にも渡るマイナーチェンジを行い、さまざまな改良を加えながら誕生から10年後の2000年に生産終了になりました。
GTOは友人の愛車なので乗る機会にはわりと恵まれていました。(彼は14年間GTOを2台乗り継いでいる真のGTO乗りです!)
超重量級のせいで旋回性能が他社の同級スポーツに劣るため「直線番長」と揶揄されることもありますが、鬼トルクが生み出す強烈な加速力はそんな欠点を帳消しにしてしまうほどの威力があり爽快の一言に尽きます。それにデカくてハッタリの効くデザインのせいか周りのクルマはどんどん道を譲ってくれますしね。(笑) あと特筆すべきは排気音。国産車でこんな良い音滅多にありません。シビレます! |
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キットレビュー |
91年に発売されたGTOのキット、内容は赤成型色のオープンレスハッチタイプボディにバスタブ型キャビン、エンジンレスシャーシーという定番の構成になっており、インパネとデカールは国内仕様と輸出仕様を選べるようになっています。
感想としては、10年以上前の製品にもかかわらずパーツ同士の合いの良さと組み立てやすさは現在でも全く遜色ありません。 |
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あえてケチをつけるなら、フロントフェンダーとボンネットのボリューム感が不足気味で、あのコークボトルスタイルがややスポイルされて見えるところでしょうか。いつものタミヤデフォルメが控えめです。
このキットは現在生産されてませんが、普通に棚に並べられてる模型店や取り扱ってるネット通販もわりと見ますし、そのせいかネットオークションでプレミアムがついてる様子もありません。古いわりに手に入りやすい商品かと思います。 |
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三菱GTO 92, グラストップ仕様車 制作記 |
今回の作品は友人からの依頼でして、彼の愛車である92年マイナーチェンジ後のツインターボ・グラストップ仕様車への改造を行いました。またそれだけに留まらず、カーステ・カーナビをはじめ色々なアクセサリー類まで細かく再現した「友人愛車仕様」にしています。
制作には色々実験的なことも盛り込んでみたため1/24スケールのオープンレスハッチタイプのキットとしてはやや過剰気味にディテールの再現を行い、結果としておおむね満足いく作品になりました。
制作期間は約2ヶ月。私の中では長くも短くもなく、楽しんで作れる範囲でした。
なお、友人のGTOは93年登録車両ですが、同年には2度目のマイナーチェンジが行われてることから紛らわしいので作品名を「GTO
92,」といたしました。 |
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制作資料
- GTO実車(オーナーカー)取材
- 92年版・三菱GTOカタログ
- 三栄書房刊・モーターファン別冊「三菱GTOのすべて」
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GTO納車式 |
そんなわけで完成後ホームページ用の写真撮影も終了し、友人宅に訪問してGTOの納車式を行いました。
おかげさまでGTOはたいへん気に入ってもらえました。彼にしてみれば当初こういう仕上がりになるとは思ってもみなかったそうです。そりゃ普通の人はプラモデルのこんな作り方知らないよね。
模型趣味といえばとかく自己満足で閉鎖的なイメージがありますが、こうして人様に喜んでもらえ感謝される事もあるわけで、そんな意味でも今回の依頼引き受けて良かったなあと思いました。
こうして引渡しもつつがなく終わり、色々談義に花を咲かせた後、腹も減ったので友人のGTOに乗っけてもらい夕食を食べに行きました。彼のおごりで。(笑) |