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フジミ 1/24 痛フェラウマウマデカール、1/24 フェラーリF430スパイダー使用
1/24 痛車 ウマウマフェラーリ 制作記

第3回: ボディ塗装、デカール貼り、クリアコート



ボディ塗装

エッジがダルくならないようにサーフェイサーをやや薄めに吹いて乾燥後に1000番ペーパーがけ。これを3回ほど繰り返してを行ってキレイな塗装下地を作ります。面倒ですがキチンと行うかどうかでボディの光沢具合が後々変わってきます。

最後の1回のペーパーがけは2000番まで処理してきめ細かい表面にします。




まずは裏面塗装から。

透け防止のためシルバーを厚めに吹き、その上から内側色としてつや消し黒を吹きました。ガイアカラーのEX-ブラックにフラットベースを混ぜて使用。

そして表側塗装のため裏面すべてをマクキングテープ貼り。




赤の発色を良くするため、まずは下地色でクレオスのベースホワイトを塗装。続いてGXカラーのハーマンレッドを吹きました。

ボディ塗装をするときは、色ムラが出ないようにまずはくぼんだ箇所やボトムエリアといった塗料のまわりにくいところを先に吹き、それから全体を吹くようにするのがコツ。

《※追記》
赤成型色は後で塗面に色素が染み出してくる事がありますので、それを防ぐために白下地の下にはシルバーを吹いておいたほうが良いです。
私の作品はそれを行わなかったので染み出し現象が多少起きました。




ボディ色が乾いたら今度は中研ぎ用にクリアー塗装。研ぎ出しに強いGXカラーのクーパークリアーIIIでコーティングします。

なぜ中研ぎ用にクリアーコーティングするかというと、ボディ色に直接研ぎ出しを行うと、塗膜が削れることで色ムラの原因になったり、角が出やすくなってしまうからです。

またここでウレタンクリアーを使わないのは、まだデカールを貼る以前の下地なので極力薄くてスッキリした塗膜にしておきたいから。後でまだまだ吹き重ねますからね。




クリアー層に研ぎ出しをかけます。

デカールを密着させるには表面の凹凸は極力ないほうが良いので、今回はペーパーがけのあとでコンパウンド研磨も行います。




ここで塗装の見落としを発見しました。
実車ではカッティングシートで覆われるフロントバンパーの底面をウマウマデカールはカバーしておらず、ここを白く塗装するように指定されています。

というわけでクリアコートした上から急遽白塗装です。GXカラーのクールホワイトを使用。




次にエンジンフードのフレームもマスキング塗装し、ボディの基本塗装は終了。





デカール貼り

いよいよメインイベントのデカール貼りです。

このデカール、シルクスクリーン印刷なので発色と隠ぺい力が抜群ですが、代わりに分厚くて固いです。そのためマークソフターを原液のまま塗ってもシワが寄るどころか全然平気。てか平気すぎてマークソフターでは曲面に馴染ませるに役不足で困るほどです。




結果としては、このデカールの場合蒸しタオルが最強でした。マークソフターよりはるかに上手く手早く曲面に馴染ませることが出来ます。

作業にはその呼び名の通りタオルやテッシュを使うことが多いようですが、共に毛羽立ちでホコリを咬みやすくなるので、私はキムワイプを使用しました。
キムワイプとは毛羽立ちやパルプくずが出ないし水にも溶けない特殊な産業用ワイパーで、私はエアブラシの清掃に普段使用しています。

一般的な雑貨じゃないのであまり見かけませんが、大きなホビーショップやホームセンターとかでは並んでる事があります。そこまで行くのは大変なので私は近所のジョーシン・キッズランドにお願いして取り寄せてもらってます。




まずはノーズの水玉グラデーションパターンのシートから。ちゅうかここが格別難しいです!

真ん中から外側に向って水を逃がすように抑えながら少しずつ馴染ませていきます。デカールが分厚く硬めなので蒸しタオルの温度はかなり高めにしますが、熱湯レベルにするとシワが発生したり塗面が溶け出すので注意。そしてヤケドにも注意。(しっかりヤケドしました・・・)

ここは端に絞り込みのある曲面なので完璧にフィットされるのは結構難しいですが、とにかくあせらずじっくり時間をかけてデカールのヨレを伸ばしながら馴染ませるのが良いかと。
私はここだけで1時間近くかかった思います。




翌日水玉デカールが完全に乾燥してからキャラ絵を重ね貼りしました。これも蒸しタオルを使用して馴染ませています。

ごらんのとおりウマウマデカールの隠ぺい力は完璧で百点満点です!ボディ色と水玉に重ねたところに透けによる色味の差が全くありません。以前ハルヒRX-7でわざわざ下地用白デカールを作った身としては感動モノでした。スンバラシイ!!





自作デカール
実車写真を見ている時に気が付いたのですが、エンジンフードのクリアカバーの下端に「CORN」というロゴステッカーがあります。
この「CORN」の正体が一体何なのかはわからないとこのサイトに書いたところ、このステッカーはフェラーリの国内総代理店「CORNES」のもので、「ES」の部分がキャラの下に隠れてて見えない状態であるとのご説明をたくさんの方からいただきました。



それに気付かなかったので「CORN」のままでMDプリンターで自作デカールを作り、「クリアコート+研ぎ出し」まで完璧に行っていました。

指摘を受けてからどうしても気になったので修正を敢行!クリア層を削り取り、「CORNES」のデカールを貼りなおして「ES」がキャラの下に隠れてる風にトリミングし、再びクリアコートするという荒業です。今から考えてもこんな無茶な事よく成功したなあと我ながら思います。
修正前 修正後




デカールの星マークは余分が出るように刷られてますが、フジミさんのいつもの「うっかり」で黄色の小さい星は2つほど足りなくなります。というわけでここもMDプリンターで自作しました。

自作デカールとウマウマデカールとの差。
極力透けを抑えるために下地のホワイトリボンは2回引いてます。

写真ではパッと見変わらないように見えますが、やはり自作は多少透けるので気持ちオレンジがかっています。対してウマウマデカールはものすごい鮮やかな黄色。やはりシルクスクリーン印刷の威力は偉大だ!





クリアーコート
以前作ったハルヒRX-7の時にウレタンクリアーをいきなり厚吹きしたところデカールに密着の弱いところがあったようで、硬化時に表面にシワが寄るというトラブルに見舞われました。以前の二の轍を踏まないために念には念を入れたクリアーコート作業を行いました。


一回目は溶剤系クリアーによるごく軽めのコートを行います。
これは溶剤系を使う事によりわずかにデカールと下地を溶かして完全密着させるのが狙い。

溶かすといっても見た目でわかるほど溶かすわけじゃありませんから、塗料の吐出量を絞り時間をかけて極力薄く吹き重ねていきます。

塗料はGXカラーのスーパークリアーIII使用。薄く重ねてるため砂吹き同然なので、表面はこんな風にザラついてます。




表面のザラザラが大まかに消える程度にごく軽めの中研ぎを行います。

塗膜が薄いので、研磨がデカールまで達しないよう注意しました。ボディ表面とデカールの段差は思い切り残ってますが、ここの中研ぎは段差を消すためのものじゃないので気にしません。




2度目はウレタンクリアーによるコート。使用したのは精密屋ウレタンクリアー。

まず最初は一回目と同じく全体を薄めに砂吹きしてから10〜15分くらい待って様子を見、問題ないことを確認した上で今度は表面がテカるくらいにまで吹付けます。

ウレタンクリアーは粘性が高いので液ダレしにくくてこのテカリ付近の吹き付け加減の調整がラクなんですが、その分必要以上に厚吹きになりやすいので注意が必要。



中研ぎを行いました。
ウレタンクリアーは溶剤系クリアーのようにプラや下地塗料を溶かして融合するのではなく、表面を透明樹脂膜で固めるだけなので、下地をなめらかにしてしまうと硬化後に塗膜がはがれやすいそうな。なので中研ぎには800番くらいの耐水ペーパーを使って表面をラフ気味にし、次のコートの食い付きを良くしてやります。

結構気前良くガシガシ削りましたが、デカールが分厚いので段差がわずかに残りました。これ以上削ると危険区域突入なので、最終研ぎ出しで帳尻を合わせるようにします。



クリアコート3回目。これもウレタンクリアーで最終コート作業です。
硬化後に再び800番ペーパーで研磨。今度は段差がキレイに消えました。





研ぎ出し

そして耐水ペーパーの番手を、
1000番→1200番→1500番→1800番→2000番と順番に上げて研磨。めんどくさいですがウレタンクリアーは溶剤系クリアーより硬いので、細かく番手を上げてしっかり磨かないと細かいキズが残る事があります。

次はコンパウンド研磨。
こちらも粗目用→細目用→仕上げ用と順番に使い分けます。




クリアパーツにもデカールが貼ってあるので、ここもクリアーコートします。

クリアパーツはウレタンクリアーを使うとなぜか気泡ができるので、溶剤系クリアーを使いました。例によってスーパークリアーIIIです。

デカールを溶かさないよう薄吹きを何度も繰り返してボディと同じように研磨。ここも一回の研ぎ出しではデカールの段差が消えなかったので2回吹き重ねしています。





ボディ塗装完了

窓枠をマスキング塗装してボディ塗装完了。
説明を忘れていましたが、エンブレム類は付属のエッチングに置き換えるため貼っていませんし、マーカー類のモールドは研ぎ出しに邪魔なので塗装前に削り落としてあります。


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