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アオシマ 1/700ウォーターラインシリーズ
日本海軍航空母艦 蒼龍 制作記

 第3回 飛行甲板、高角砲、機銃の改修

飛行甲板はキットのパーツを芯として使います。
正直プラ板で一から作ったほうが早いのですが、船体と飛行甲板はキットのシルエットを形成する要であり、あくまでアオシマの蒼龍を作っているのだから、出来ればここはオリジナルのパーツを利用したいとの想いがありました。


形状の修正
飛行甲板の形がやや違いますので、プラ板を足して修正します。
そしてペーパーがけ。表の凸モールドと裏のガーダービームは全部作り直しますので、180番くらいの超荒目ペーパーで両面をガリガリと削り、厚みも2/3程度にまで落としてシャープさを出してやります。そして順番に目の細かいペーパーでサンディングして表面を仕上げます。




木甲板の再現



甲板をサフ吹きしておき、Model Tech tips内の『木甲板をけがく』のページで紹介したとおり、枠内の木甲板の部分にガイド用のスクリーントーンを貼り付けて、それをガイドに溝をけがきます。




鉄甲板の再現

蒼龍の資料写真を見ると、飛行甲板前部の鉄甲板部分にカタパルト用レールや甲板の継ぎ目を確認できますので、これを再現します。

キットでは当然ながら再現されてません。



継ぎ目に関しては正確な図面がありませんので、大体こんな感じかなと。

加賀
はかなりツギハギな感じでしたが、蒼龍は写真を見た限りではわりと均等に並んだパネルラインのようです。
アートナイフによる溝は表面を削り取ってるのではなく切れ込みを入れてるだけなので、断面がV字型になっています。そのためどうしても飛行甲板のパーツがカマボコ板のように反ってしまいます。
反りを相殺するため裏側にも適当に溝を彫り、そのまんまでは小汚いので、パテ埋め + サンディングで表面処理します




遮風柵

遮風柵とそのの収納部はファインモールドAM15 日本海軍・空母用パーツセット【ノースポート】 【Joshin web】を飛行甲板の寸法に合わせて寸詰めして使いました。

またこのパーツは本来遮風柵と収納部の梁部分が一体化されているのですが、飛行甲板の塗装など後々の作業を考えると邪魔になるので、両方を一旦切り離しました。




下部構造の再現
飛行甲板の下部構造は、プラ板の細切りではなくファインモールドのAG05 汎用アクセサリーステンレス帯金015 丸穴(幅狭)【Joshin Web】で再現しました。今回もこのパーツ大活躍だ。
強度を優先してステンレス製の帯金を使いましたが、結論から言えば、ここは真鍮製のAG06のほうが柔らかくて加工が楽なので向いていたかもしれません。それほど外部からの力がかかる場所ではありませんからステンレスほどの強度は必要ないかと。


梁を入れる場所を鉛筆で下書きして、まずは縦通材(ガーダー)を先に取り付けます。飛行甲板支柱の接着面の枠やガーダー端の三角部分は0.3mmプラ板で作って帯金に継ぎ足しました。
そして次にブツ切りにした横梁(ビーム)を接着していきます。

このディテールを前後と側面に入れます。


船体と組むと下部構造がどんな風に見えるか仮組みを行いました。
艦首付近 右舷前部高角砲付近


艦尾側 煙突甲板付近



89式40口径12.7cm連装高角砲
12.7cm高角砲はピットロードの艦船装備品Eシリーズのものが抜群に良く出来ているのですが、ちょとばかりオーバースケールのため銃座への収まりが窮屈に見えるので、キットに同梱されているリニューアルパーツをディテールアップして使うことにしました。


画像左はピットロードE02 日本海軍 艦船装備セットI 【ノースポート】に同梱されているもので、右がキット同梱のリニューアルパーツ。

リニューアルパーツは観測室(高角砲正面から見て右側の箱状の部分)の床が下まで降りていて礎台架の底と同じツラになっており、また側面から見ても観測室頂部後端がスッパ切ったような断ち切れになっているなど、リサーチに誤りが見受けられます。

このピットロード製品を参考に、さらなるディテールアップをリニューアルパーツに施します。



礎台架と観測室をこんな風にディテールアップしました。



砲身を0.4mmの真鍮パイプに交換。
銃鞍の裏側には全くモールドがないので、駐退機と俯仰ギアを追加しました。

銃鞍と礎台架を接着し、さらに砲がきちんと旋回しそうな雰囲気を出したかったので、底のターンテーブル(旋回板)を再現してみました。

砲身の位置は上部の駐退・推進機と段違いなのを強調するため、パーツ本来の位置よりやや下げて取り付けています。





シールド付89式40口径12.7cm連装高角砲

これもリニューアルパーツのものをディテールアップしました。

手すりは艦橋用のピッチの狭いものを使用。観測室のシャッターは何故か一枚になっているので、二段手すりをはめ込んで二枚にしました。
さらに俯仰部側面に伸ばしランナーでゲージのようなモールドを追加。



砲身のパーツは俯仰部のレールの溝が浅いのでプラ板で作り直し、砲身を0.4mm真鍮パイプに交換しました。





96式25mm連装機銃

機銃はエッチングパーツを使いました。
いくつかのメーカーから機銃のエッチングパーツは発売されてますが、今回使ったのはAM08 日本海軍・九六式25ミリ連装機銃セット【ノースポート】 【Joshin web】 です。

※96式25mm連装機銃セット組立説明図 1. 2

リニューアルパーツの連装機銃と比べると大きさがこんなに違います。



これは95式機銃射撃指揮装置。
機銃に輪をかけて小さいです(デジカメのピントがもう合わない・・・)。例えるならノミくらいですね。
組立て方これであってるのかなー?説明書のイラストは大雑把でわかりにくいです。





シールド付96式25mm連装機銃

リニューアルパーツのシールド付25mm機銃は大和などに搭載された3連装型だけで、蒼龍をはじめ開戦前竣工の艦艇に搭載されていた連装型は残念ながら付いてません。
しかもその3連装型もカタチがなんだかカッコ悪い。かといって純正のパーツは論外。(左画像)

そこで今回は、ピットロードのE02 日本海軍 艦船装備セットI 【ノースポート】もしくはE13 日本海軍 艦船装備 VIII 【ノースポート】に入っている3連装型を改造して使うことにしました。




俯仰部を自作して銃身を0.2mm真鍮線【ノースポート】で再現。

一段手すりは、既製品でこんなに細かいピッチのものがないので、ファインモールドの汎用メッシュパーツAE-18 メタルメッシュ正方形・09【JBook】を流用しました。
シールドの外周に沿って取り付けたので、段差が目立たないように『パテ埋め + サンディング』による表面処理を施してあります。


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