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フジミ リアルスポーツカーシリーズ No.86 |
1/24 メルセデスベンツSLS AMG だぶるじぇい痛車 制作記 |
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第2回: オリジナルデカールの制作、貼り付け
デカール制作、そして失敗
漫画「だぶるじぇい」の痛車デカ−ルを作ります。
イラストやロゴの素材は単行本のカラーイラストを拝借。そしてキットの塗装指定図をPCに取り込み、レイアウトデザインを決めて版下データを作成します。
そしてケイトレーディング社のミラクルデカール・クリアに印刷しました。
ところが・・・・
ごらんのようにインクがうまく定着せずにムラだらけ!
以前のプリンターCanon PIXUS MP600が壊れたので年末に新型のPIXUS MG6230に買い替えたのですが、どうもその新しいインクとの相性が悪いようです。
MP600のときは何の問題もなくキレイに印刷出来たので、これなら買い替えずに1万円払って修理に出したほうが良かったかも・・・
そこで定着剤であるデカールベーススプレーを念入りに3層重ね吹きしてリトライしたところ、今度はどうにかインクが乗りました。
インクジェット用クリアデカールはそのままでは下地が透けてしまいますので、ALPS
MD-5500で刷った白下地デカールを先にボディに貼ります。
で、これにミラクルデカールを重ねて貼ろうと水に漬けたら、インクが流れ出てしまいました。クリアコートしたのに!
そこでもっと厚くしっかりとクリアコートしたところ、今度は水に漬けても大丈夫。
しかしホッとしたのもつかの間、ボディに貼るとクリアの塗膜が厚いせいか、左画像のように表面にヒビ割れが起きてしまいました。
ALPS MD-5500で刷り直し
残念ですが、MG6230とミラクルデカールの組み合わせは使用に耐えないと断念。
ここは正攻法のマイクロドライプリンターMD-5500でデカールを作ることに。中間色の画質は落ちますが、代わりに一枚のデカールで白下地をひけるという最大の長所があります。
デカールは、ファインモールドのDC-01クリヤーデカールセット1を使用しました。
両プリンターの印刷品質の差はこんな感じです。
最新のインクジェットプリンターMG6230と比べると、MD-5500はコントラストが低くて色調がやや薄い感じ。そして中間色に縞模様のモアレが発生しますが、それは発売から10年以上昔の技術なので仕方ないところ。もしマイクロドライの技術開発が今でも続いていれば、モデラーにとって比類なき最強のプリンターになってたでしょうね。
MDプリンターのインクは擦れや引っかきに弱いので、表面保護のためにデカール補修剤であるマイクロスケール社のリキッド・デカールフィルムを表面にコートします。
デカールを貼ります。
使ってみるとファインモールド製デカールは耐性が低いのかマークソフターを薄めずに塗ると表面が溶ける症状が現れました。なのでここは手堅く「蒸しタオル」方式で貼り込む事に。熱湯に漬けて絞ったキムワイプで表面に馴染ませました。
指やけどした・・・
テッシュは水に溶けるし、毛羽立ちによるチリやホコリがデカール表面に残ることもあるので、キムワイプのほうが適しています。
デカール貼り終えました。
クリアーコート&研ぎ出し
さて、クリアコートはいつも使っていた精密屋ウレタンクリアーを近所の家電店が取り扱えなくなってしまったので、今回はフィニッシャーズ
ウレタンクリアーを使う事になりました。ここのウレタンクリアーには研ぎ出し用のGP1と吹きっぱなし用のGP2がありまして、今回使うのは前者です。
精密屋ウレタンクリアーは、ネットでもメーカーのオンラインショップ以外で扱ってるところ少なくなった気がします。
精密屋とフィニッシャーズの両製品は同じように見えて相反する特性を持っています。
精密屋製は重ね吹きが出来るので、デカールの段差消しに有効な中研ぎが出来るのが長所。
対してフィニッシャーズ製は、重ね吹きは完全硬化までの24時間以内に行わないとひび割れが起きる事があるため、実質中研ぎが出来ません。
代わりに塗膜が固いので、光沢が強いのが長所です。(重ね吹きして今までひび割れた事ないとのユーザー報告もあり)
なのでデカールを貼りまくる痛車には精密屋製のほうが向いているのですが、ないものは仕方ないのでまあいいです。いっぺんこっちも使ってみたかったし。
またフィニッシャーズ製は精密屋製より粘度が高くて重いので、リニア方式のような圧力が低いコンプレッサーでは使いづらいのではという噂を聞いていたのですが、規定の範囲内の希釈で何ら問題なく快適に吹けました。
使用コンプレッサーはクレオスのリニアコンプレッサーL7、ハンドピースは同じくクレオスのPS266
プロコンBOY LWA 0.5mmです。
重ね吹きが不可能なため中研ぎが出来ませんから、クリア層が厚くなるようたっぷりめに吹いて乾燥後、デカールの段差を消すために研ぎ出しを行いました。
くぁwせdrftgyふじこlp
うあああああーーーーやってもうたあああ!!
こうならないようにウレタンクリアー厚く吹いたのにいいいい!!
ペンサンダーを使うとサンディングが楽チンですが、パワーがあるのでデカールを貼った上から使うのはリスキーですよという話でした。orz
やってしまったものは仕方ありません。
クリアコート後なのでデカールを剥がす事は無理ですので、同じ絵柄をもうひとつ刷ってパッチワークしました。
必死のリカバリーが功を奏し、こんだけアップしないと継ぎ目が目立たない程度に修正することができました。
前記しましたが、フィニッシャーズ製ウレタンクリアーは完全硬化時間の24時間後以降に重ね吹きするとヒビ割れする可能性があるためもう使えませんから、修正箇所は溶剤系クリアーで最も硬くて光沢に定評のあるガイアカラーのEx.クリアーでコートしました。
そして今度はペンサンダーを使わずに、表面のクリア層の状態を確認しながら手でやさしく水研ぎ。スポンジヤスリは2000番相当の極細目を使います。
次にコンパウンド研磨。
以前はチューブに入ったタミヤの油性ペーストタイプを使っていましたが、使い切る前にキャップが開かなくなったり、水分が乾燥して劣化するので、今は最後までキレイに使いきれるクレオスの水性タイプのコンパウンドを使っています。
粗目→細目→極細とだんだん番手を上げて研磨します。
ご覧のようにツヤが出ました。
水性コンパウンドは油性コンパウンドに伸びの良さで劣りますが、品質の経年劣化が遅いですし、水性なので研磨後も水洗いだけで残ったコンパウンドのカスを洗い落とせるのがメリットです。
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