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フジミ・エンスージアストモデルシリーズ 1/24ランボルギーニカウンタックLP5000QV改造 |
カウンタックLP400Sの制作 |
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第3回 ボンネットルーム・インテリアの制作
側面の改修
右側面(向かって左)の空調ダクトは蛇腹ホース部分から一度切り離し、そこから取付角度を下方向に変えました。
正面のバッテリーが埋もれる箇所はプラ板で塞ぎ、梁になっているパイプフレームは断面が真円からかけ離れてるため真鍮線に変更しました。
またこれらのパーツは突き出しピン痕がとても多いので、表面処理をしておきます。
基本色を塗装です。
とりあえずシャシーブラック色を全体に吹いて、樹脂や金属部分はその上から所定の色を塗りました。
パイピング作業をしやすくするため、各側面パーツとシャーシーとはまだ接着しないでおきます。
小物パーツの制作
バッテリーはキット純正の形ではなんだか味気ないので、蓋部分やターミナルをもう少し本物ぽく改造してみました。とはいえVARTA社のバッテリーとは形も色も微妙に違うんですけどね。(苦笑)
タンク類はブレーキ液用以外は省略されていますのでプラ板やプラ棒から自作しました。透明チューブはやや太めの釣り糸を使用。
パイピング作業
右奥角部に通っている太めのチューブと、それに繋がっている金具や配線を再現しました。
金具部分すごい微妙な形で、これ作るだけで半日かかっちゃいました。
左側面は細かい配線が多いです。小さな白い四角のパーツは電装のコネクターのつもりですけどそうは見えないかも。
エアコンの圧力ホース先端のコック型金具はモデラーズのホースジョイントセットや真鍮パイプを改造して制作。ここはちょいとこだわりました。
ブレーキチューブは真鍮線で簡単に再現しておきました。細かい配管がわかりにくい箇所だったのでかなり省略しています。
クラッチポンプは長すぎるので短くカットし、自作したタンクを取り付けます。
エアーホーンは例によって穴を開けてラッパらしくしてやりました。
右側面。
バッテリーのマイナスターミナルからのコードは、横のパイプフレームへアースされています。
その下側には自作したウオッシャータンクを取り付けます。
ボンネットルーム完成
ノーマルではディテール不足のためスカスカでいかにもプラモデル的でしたが、それと比べるとだいぶマシになったと思います。
実はジャッキや工具入れも作ってみたのですが、この大きさではなんかそれらしく見えなかったのでボツになりました。
キャビンの改造
今回作るLP400Sは前期モデルですのでセンターパネル形状がLP400と同じです。よってLP400のパーツをベースとします。
LP400Sはサイドブレーキがシート右側に変更になってますので左側のサイドブレーキ用スリットをエポキシパテで埋めます。
そして代わりにセンタートンネル横にサイドブレーキカバーをプラ板で作ります。
実際のカウンタックの内装はソファーを思わせるような丸みのある革張りです。またタイヤハウスに面するサイドパネルの先端は大きく絞り込まれています。
キットのものはなにやら角張ったハリボテのようでイメージがやや違いますので、エポキシパテを裏打ちした後に角を削って丸みを持たせました。
ペダルのパーツはご覧の通りヤル気なさすぎです。ドアを開けたらこれが丸見え。
そこで実車写真をもとに気合を入れて作り直しました。
LP400SのアクセルペダルはLP400のように床側ヒンジのオルガン式でなく吊り下げ式になっています。アームがブレーキやクラッチと違って逆側に沿ってるのが特徴。
内装を塗装しました。
白い革張り部分にはさらにスモークを吹いてシャドウを入れ、レーザーの質感出すためにティシュで軽く磨いて少しだけツヤを与えています。
さらに今回は革張りの縫い目をスジ彫りで再現してみました。センタートンネルとサイドパネル側面に彫ってあるのがそれです。実車を見るとこれが結構目立ちますので。
でも角にスジ彫りするのは難しいですね。何度もやり直してしまいました。
ダッシュボードの制作
キットのグローブボックスは右側の小さいパネルの解釈が間違っています。どうせなので全部プラ板で作り直しました。
またダッシュボードのパーツはステアリングコラムを挟み込む上下二分割構造になっているのですが、この上下パーツにソリがあって合わせ目がかなり目立ちます。そこでステアリングコラムを後ハメ加工し、先に上下パーツを接着して合わせ目を消しました。
ステアリングはセンターパッドのある後期型用を使います。
ヒケを取ってホーンスイッチとスポークの形状を修正。1/24というスケールから考えると気にするほどの間違いではないのですが、やはり内装で一番目が行く所ですから今回はキッチリやっておきました。
カウンタックのオーナーズキーはエンジン始動用、ドア用、給油口と別々になってるらしいので、今回これを0.3mmプラ板で作りました。
あと新たに判明したデイテールとしてチルトステアリング機能のレバーを作りました。無論実際にチルトしませんけどね。
モデルになってる実車写真を見ると、メーターパネルやその周辺デザインは後期型に準じてるようです。
ハンドルコラム左のスイッチや警告灯類が違ってきますので修正しておきました。一番右側のはトグルスイッチのつもり。
キャビン細部の再現
助手席足元にはフットレストの役目らしきバーがある事が判明。
真鍮線で再現しました。
センタートンネル側面には空調の噴出し口がありますが、キットではこれが再現されていません。
スペアパーツのセンターパネルからこれを削ぎ取って移植しました。
糊付きフェルトを敷き詰めてフロアカーペットを再現。
滑り止めラバーはタバコの銀紙製です。これが運転席だけだと思っていましたが助手席にもあることが判明。
自作加工した運転席側のフットレストにもこの滑り止めを貼りました。
シフトノブの制作
シフトノブは今回社外品の球形クロムメッキタイプにして欲しいと依頼者からのご要望ですのでエポキシパテを丸めてこれを作りました。
最初マチ針使えば楽勝と思ってましたが、案外丁度良い大きさの物ってないものですね。
シフトゲートプレートはよろずや製エッチングパーツですが、3箇所の取り付けネジはとても塗り分け出来ませんので伸ばしランナーを輪切りにしたものを付けて立体的に加工し、着色しやすくしました。
シート&シートベルト取付け
シートベルトとシートを付けます。 ベルト生地はモデラーズのシートベルトセットから。金具はよろずやの専用エッチングパーツを使用。
縫い目にはエアブラシで薄くシャドウを入れてますが、今回はスミ入れも行ってメリハリをさらに強くしてみました。
白地へのこういった塗装は濃過ぎると汚れて見えるし、薄過ぎると効果がわからないのでそのサジ加減が難しいところ。
インテリア完成
いつもはパーツごとのディテールアップ止まりだった内装ですが、今回は一歩踏み込んでキャビン自体の形状を修正してみました。おかげでカウンタックの内装独特のやわらかい感じが出たというか印象が多少変わったと思います。
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