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ハセガワ 1/700ウォーターラインシリーズ・ディテールアップ
旧日本海軍航空母艦 加賀 制作記
第五回: 飛行甲板・艦載機の制作
ここのパートは赤城の製作の時に一度体験したことなので、その工作内容のハデさにもかかわらず物怖じせず気楽に行えました。
ただその分以前より高品位なものを作るように心がけて作業を行い、実際完成したものもそうなりました。



■飛行甲板表面の制作
キツトはこの部分が凸モールドになっており、また甲板標識が昭和16年12月開戦当時との相違があります。そこで表面を全部削り取り、スジ彫りをやりなおします。
詳細はModel Tech Tips木甲板をけがく木甲板の塗装テクニックをご覧ください。


表面を削り取り、各ブロックのスジ彫りを行いました。


スクリーントーンを利用して木甲板、鉄甲板のスジ彫りを行いました。


赤城は6色でしたが加賀は10色を使い、木甲板・鉄甲板の塗装を行いました。


ホワイトサーフェイサーで甲板標識を塗装しました。




■転落防止ネットの制作
飛行甲板前部と後部にある人員救助網は、0.3mm真鍮線を支柱として飛行甲板断面に埋め込み、ハセガワの汎用エッチングメッシュを一ブロックサイズに切り出してそれに貼り合わせていきました。

飛行甲板中央部の飛行機転落防止網は、ゴールドメダルモデル社製のPE14 1/700日本海軍空母用のものを使用しています。こちらの支柱は二本の真鍮線をブリッジしており、少し上向きの角度をつけています。


人員救助網 飛行機転落防止網


なお、飛行甲板の裏側に格子状の切れ込みがたくさんあるのは、表面に木甲板を掘り込んでいくとその分だけ表面の幅が増えてしまい裏側との差が生じて断面がカマボコ型に反ってしまうので、それを相殺するために入れているのです。
あまり深く掘りすぎると強度が著しく落ち、最悪そこから割れる事もあるので注意!




■内火艇搬入用クレーンの制作
トムスモデルズのエッチングパーツPE-57 WW II 日本空母用 II 【ノースポートに加賀用パーツがあるのでこれを使いましたが、ここの製品は材質が極薄真鍮製のため、ちょっと触れただけでもアメ細工のようにグニャリと曲がってしまうのでかなり注意が必要です。
おまけに組み上げても構造が「コ」の字型なため強度不足で、そのままでは使用に耐えません。そこで0.2mm真鍮線を組み上げてトラス構造を再現し、足りない1面分を増設しました。(金色の部分) また、サイズがきちんと合っていないため寸詰も行いました。

現在はハセガワからもっと頑丈な洋白製の1/700 航空母艦 加賀 ディテールアップセットA 【amazon.co.jp】 【ノースポート】が発売されてますので、そちらをチョイスしたほうが良いでしょう。
クレーンレールもヒケやパーティングラインが強く出ていますので修正します。その際に上面にあるモールドは新設しました。
レールと飛行甲板の取り付けはそのままでは強度の確保が難しいので、芯に真鍮線を仕込んでいます。




■艦載機の制作
使用したのはキット同梱のものではなく別売りの日本艦載機セット(前期型.透明)を使いました。

今回は格納庫に入れる分もあるため多く作りました。さらに赤城とは差別化を図りたかったのと、動きのある雰囲気を作りたかったので、ホールドウイング状態の物も作っています。
塗装色は赤城のものと同じですが、加賀は胴体の識別帯が赤2本になっているのが特徴です。

エッチングパーツは、今回はゴールドメダルモデル製ではなく、新製品のファインモールド製AM14 日本海軍・艦載機用パーツセット[前期]【ノースポートJoshin Web】を使用しましたが、これが超便利です!なんせ爆弾もついてるし、穴あけ加工も必要ないので取り付けもラクチン!爆弾や魚雷などの装備は溶きパテを厚く盛って立体感を出してやります。
ただし脚は折り曲げて接着してあるだけなので簡単に曲がってしまい、角度が狂いやすく折れやすいです。耐久性にはちと問題ありですね。



●零式艦上戦闘機
主脚収納部が本体へののりしろとなっていて便利。零戦のみ砲弾型スピナーなので、真鍮パイプを軸に被せて溶きパテを盛って再現。
なお識別帯は、このサイズの筆描きでは均一な太さが保てないので、赤デカールを細く切って使用しています。



●99式艦上爆撃機
主脚ブーツは溶きパテを盛ってボリュームを持たしてあります。25kg爆弾もエッチングパーツ化で再現されていて実に便利。
これでダイブブレーキがあれば最強!



●97式艦上攻撃機
今回ファインモールド製エッチングパーツの恩威を最大に受けたのがこれです。なんせ今まで97式専用の主脚は存在しませんでしたから。
また、魚雷・爆弾も細かいとこまでしっかりモールドされていて、しかも中心より少し右側へオフセットしているところも再現されています。


主翼の折りたたみ位置は三機とも違うので注意。
詳細はModel Tech Tips艦載機のディテールアップ2をご覧ください。




■飛行機格納庫の取り付け
折り畳み翼状態の飛行機を格納庫に設置し、飛行甲板に接着します。
前部格納庫/ここには零戦を収納 後部格納庫/下段の飛行機はほとんど見えないので主脚がエッチングパーツに交換されていないものを使用しています。



格納庫を飛行甲板に接着します。あとで外れると修理の仕様がないので、そのようなことのないようにしっかり取り付けます。


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