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米空母 CV-63 キティホーク
1999年2月21日 横須賀米軍基地 写真撮影:マジさん


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1999年2月、横須賀米海軍基地フレンドシップデーにて一般公開された空母キティホークの画像です。前年98年に空母インディペンデンスに代わって日本に配備されたばかりの頃で、他の米艦艇も一緒に公開されました。



埠頭から
撮影は99年2月なので、キティホークがまだ大改修される2003年以前の姿です。晩年の姿とは兵装などに若干の違いが見られます。
ハリケーン・バウと呼ばれる飛行甲板一体型の艦首。99年なので一緒に写ってるクルマが微妙に古い。 乗艦ゲート。2番エレベーターは上がった状態で、直接ハンガーへステップがかかっています。 ステップを上がり、2番エレベーター用搬入口からハンガー内へ乗艦。





艦載機エレベーター
巨大な艦載機エレベーターはキティホークの右舷に3基、左舷に1基の計4基搭載されており、1度にF/A-18やF-14などの艦載機2機をわずか20秒でフライトデッキまでリフトアップする性能を持っています。一般公開日では見学客の上り下りに使用されていました。
昇降中のエレベーター。飛行甲板断面のディテールが確認できます。
左舷4番エレベーター。ハンガー内に米海軍最古参艦に掲げられる旗「First Navy Jack」が見えます。 エレベーター上から見た舷側。案外のっぺりしてますね。左手前はエレベーターを支えるワイヤー。





艦橋&飛行甲板
艦齢が45年を超えるキティホークの艦橋は時代に応じて改修を繰り返したため後付けされたデバイスが林立しており、全体のデザインもニミッツ級と違って直角面で構成され突起構造物も多くてスマートさに欠けます。ですがこの「バタ臭さ」が逆にキティホークの艦橋の魅力であり、角度によってさまざまな表情を見せてくれます。
艦橋窓の下に取り付けられてるトリコロールカラーの垂れ幕はセレモニー用の装飾で、華やかさを醸し出しています。
最上階がナビゲーションブリッジ(航海艦橋)で、下がフラッグブリッジ(司令部艦橋)。屋上手前のいかにもレーダーぽいのはSPS-49(V)5という対空捜索レーダー。
キティホークは通常動力型空母なので艦橋後部に煙突エリアがあり、そのため原子力空母の艦橋と比べると奥行きが随分とある細長い形をしています。 後部艦橋みたいなのはプライ・フライと呼ばれる艦載機の離着艦をコントロールする所。その下の突き出た部屋は飛行甲板を監視撮影するモニタリングルーム。


艦橋正面の中間くらいから飛び出たSATCOM衛星通信用ドームアンナテナを見上げたところ。アンテナ台座やキャットウォークのグレーチング部分など細部が確認できる画像。 2番カタパルトの始点から見た飛行甲板。手前にあるパネルはジェットブラストディフレクターといって艦載機発艦時に起き上がり、ジェット排気の盾になってクルーや他の艦載機を守る装置。 飛行甲板中央付近からの撮影。船首方向に対して斜めに描かれている白い線は、アングルドデッキと呼ばれる着艦用飛行甲板の標識線。飛行機は実際に斜めに着艦します。





艦載機
空母は母港に停泊しているとき航空打撃団は所属基地(この場合は厚木基地)に帰投してるので艦載機は載っていません。艦橋の横にクルーの移動訓練や消火訓練用のエンジンが抜き取られたF-14戦闘機が1機だけ展示されています。

今はもう退役したF-14ですが、この当時はF/A-18の台頭により甲板からその数が減る傾向にあったといってもまだ現役でした。トップガンやバルキリーを見て育った私にとって、F-14は絶対的な存在として頭に刷り込まれています。





他の米艦艇
基地開放日にはキティホークだけでなく、イージスシステムを持つ巡洋艦チャンセラーズヴィルと駆逐艦ジョン・S・マケインの公開もありました。
日本の海自には現在6隻しかない虎の子のイージス艦ですが、アメリカ海軍はこれを巡洋艦と駆逐艦合わせて70隻以上保有しており、そのケタ違いの軍事力には改めて驚きます。
キティホークの隣に停泊していたミサイル駆逐艦USSジョン・S・マケイン。海自のこんごう型護衛艦のタイプシップとなったアーレイ・バーク級駆逐艦の6番艦です。 ジョン・S・マケインの前甲板。SPY-1Dレーダーを備える特徴的な艦橋とMk 45 5インチ砲。 ジョン・S・マケインのヘリコプター甲板。この艦はアーレイ・バーク級の中で「フライトI」と呼ばれるベーシックモデルで、量産化のコスト対策のためヘリコプター格納庫がありません。


ジョン・S・マケインの左舷。パッと見小さなこんごう型といった艦容です。というよりこんごう型がデカいアーレイ・バーク級なんですが・・・。でもトマホークを装備してる分コイツの方が凶暴。 タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦16番艦USSチャンセラーズヴィル。最新鋭の弾道ミサイル迎撃システムを備えた同型艦シャイローと2006年に任務を交代したので、今はもう横須賀にはいません。 USSチャンセラーズヴィルの左舷。イージスシステムの性能はアーレイ・バーク級より上だけど、見た目はブサイクですね(笑)。なんだか煙突とマストの前後に箱を一つずつ載せたみたい。




●CV-63 USSキティホーク 諸元
排水量 81,780t (満載時)
全長/幅 318.5m/39.6m / 76.8m(飛行甲板
主機 蒸気タービン4基4軸
速力 32kt (280,000馬力)
乗員 5273名
兵装 8連装シースパローx3/20mmCIWSx3/テリアSAM連装発射機x2
搭載機 CTOL72機 + ヘリ6機
同型艦 コンステレーション(退役) / アメリカ(退役) / J.F.ケネディ(退役)
キティホーク級はフォレスタル級の改造強化型で米国最後の通常動力推進空母。その1番艦キティホークは1961年に就役してからベトナム戦争やイラク攻撃など多くの作戦に参加し、艦齢47年になる米海軍最古参艦です。

キティホークは1998年から空母インディペンデンス(CV-62)の後継として米海軍第七艦隊に配備され、10年間の任務期間を終えて2008年5月に横須賀を去りアメリカ本国へと帰って行きました。2009年1月31日に退役が予定されています。
横須賀には2008年9月25日からニミッツ級6番艦ジョージ・ワシントンが交代で入港し、日本初の原子力空母の配備ということでさまざまな物議を呼んでいます。
CV63 キティホーク公式HP http://www.kittyhawk.navy.mil/
Wikipedia: キティホーク(空母)




CV-63 キティホーク関連の書籍など 【amazon.co.jp ほか】
■書籍
HAWK/FIVE TEAM―空母キティホークとCVW‐5写真集
出版社:イカロス出版
2001年11月発行/160ページ
ISBN: 4871493695
空母デラックス―USSキティホークのすべてを見せます!
出版社:講談社
2003年3月発行/128ページ
ISBN: 4063399931
米空母キティホーク
出版社:原書房
1998年7月発行/190ページ
ISBN: 4562031085
J Ships (ジェイ・シップス) 2008年 09月号 日米の“空母”
特集 さよならキティホーク・迫る!ジョージ・ワシントン横須賀配備-日米の“空母”/2年に一度の大演習に環太平洋の海軍が集う!-リムパック2008/護衛艦が拓く日中の新時代-「さざなみ」中国初入港/綴じ込み付録-海上保安庁観閲式ダイジェストDVD (解説より抜粋)
Jウイング 2008年10月号 キティとジョージとCVW-5
特集 横須賀の米空母・ついに交替!!-キティとジョージとCVW-5/海外2大エアショーレポート-ラプターが海外初デモ!記念塗装機も充実![幻の!]ロイヤル・インターナショナル・エア・タトゥー2008、ファーンボロ・インターナショナル・エアショー2008/目指せ大空!-空自パイロットになるためのABC(解説より抜粋)
プラモデル フジミ 1/700 CV-63キティホーク'98 【ノースポート】
キティホークが横須賀に配備された1998年仕様の洋上モデル。
搭載機には厚木基地のCVW-5第5空母航空団98年当時のマーキングデカールがセットされています。


横須賀米軍基地
場所: 神奈川県横須賀市(楠ヶ浦町・泊町・箱先町)
横須賀基地への行き方:  京急本線 横須賀中央駅・汐入駅下車徒歩約10分。またはJR横須賀駅下車徒歩約15分
横須賀米軍基地公式サイト: http://www.cfay.navy.mil/
横須賀基地・厚木基地のフレンドシップクラブ: http://www.goover.co.jp/yajafc/index.htm
横須賀基地・厚木基地イベントスケジュール http://www.goover.co.jp/ftschedule/schedule.cgi


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