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フジミ 1/24 痛フェラウマウマデカール、1/24 フェラーリF430スパイダー使用
1/24 痛車 ウマウマフェラーリ 制作記
第1回: キットレビュー
ウマウマデカールとフェラーリF430スパイダーのレビューをもう少し詳しく行います。



フジミ 1/24 痛フェラウマウマデカール
ウマウマデカールの特徴は、他社の痛車用デカールがオフセット印刷なのに対してシルクスクリーン印刷である事です。

シルクスクリーン印刷の長所は、「耐候性に優れている」、「色彩が鮮明」など色々ありますが、プラモデル用デカールとしては「透けに強い」が最大の利点です。
短所は、オフセット印刷に比べて「生産コストが高い」、「階調の再現が弱い」ところ。アオシマやGSRの単品デカール製品に比べて一回り小さいわりに同価格帯ないのはそこに原因があります。

印刷の質はとにかく色彩が鮮やかです。かわりにドットのきめ細かさはオフセット印刷に分があるので、好みは人によって分かれるでしょう。



他社製品のと比較として、600dpiスキャン画像を原寸そのまま載せています。ここまで拡大するとアミ点の細かさに差がよくわかり、それが階調の再現性の差になっています。シルクスクリーン印刷の長所である発色の良さは残念ながらデジカメには写りませんが、それは現物を見れば一目瞭然です。
フジミ 1/24 ウマウマデカール GSR 初音ミク 1/24scale用デカール01
一方実用的な問題の「透け」に関してはシルクスクリーンデカールの圧勝です。ウマウマデカールはどんな下地にも影響されず全く透けません。オフセット印刷の痛車デカールは改良が加えられて初期の物と比べると各段に透けなくなりましたが、それでもシルクスクリーンデカールには敵いません。
ただここにもやはり短所があって、シルクスクリーンデカールは分厚い品質なので曲面に馴染みにくくオフセットより取扱いが難しいです。デカール貼りに慣れてない人は最初手間取るかもしれません。



付属のデカールの指示図はやや大味。

イラストとロゴに関してはその位置がきちんと指示されていますが、ボディ全体にちりばめられている星マークは指示箇所が足りないところがいくつか見受けられます。正確に再現しようとするなら、自力で資料を集めないといけませんね。

またウマウマフェラーリは、内装色がフジミ製キットの組立説明図で指示されてるものとは別の色なので、それも指示図に書き加えておいて欲しかったところです。





フジミ 1/24 フェラーリF430 スパイダー
フジミから発売されている1/24フェラーリF430スパイダーはバリエーション展開されているので数種類あります。
  • RS-69 フェラーリF430スパイダー (最もベーシックなキット)
  • RS-431 フェラーリF430スパイダー シルバーボディ (ボディがシルバー成形色)
  • RS-31 フェラーリF430 スパイダーOPパーツ付 (OPホイール、バケットシート付。ノーマルとの選択可)
  • FR-5 フェラーリF430 スパイダー DX (OPホイール、エッチング、シートベルト付)
  • RS-75 フェラーリF430スパイダーBiofuel (エコカー仕様車)


公式アナウンスでは、ウマウマデカールは「RS-31・RS-69のF430スパイダーに対応」とされているようです。
ただ実車のウマウマフェラーリはチャレンジタイプの19インチホイールを履いてますので、正しくはそのホイールパーツの付いたRS-31もしくはFR-5の二択となります。




で、これらのうち私が選んだのはFR-5のDXキット。
RS-31のキットにエッチングパーツとシートベルトの付いた最も値の張るヤツです。(RS-31のバケットシートは付いてません)

発売は2007年7月頃で、同社のF430スパイダーバリエーションの中では新しい部類の製品ですが、RS-31のように再販されていないので現在あまり店頭で見かけません。ネット通販でも軒並み品切れ扱いです。



パーツ一覧。

先に発売されたクーペモデルのバージョン替えなので新規パーツが追加されています。そんなこともあって1/24としては多めのパーツ数。

フジミ製品でよくある一旦箱にから出したら再びうまく収まらないキットです。(笑)




スパイダー用新規パーツの一部。

クーペモデルでは抜けてなかったインテークメッシュが新たに作り直されており、きちんと抜けていて見事です。



かと思えば、エンジンフードとリアのメッシュはボディ一体成形で抜けてなかったりするんですよね。後から追加された製品の性といえばそれまでですが、各パーツの品質の統一性に欠けます。




上がノーマルのホイールで、下がチャレンジタイプホイール。これが実車のウマウマフェラーリに装着されてるホイールで、RS-31・FR-5の両製品にのみ付属しています。(厳密にはF430チャレンジにも付属しています。というか元々こっちのパーツだから)




DXキット付属のシートベルトセット。

同社の「グレードアップパーツシリーズ1/24シートベルトセット」と全く同じもので、4〜6点式シートベルトを再現するためのオプションパーツです。(ウィンドウのマスキングシートとデカールが同じ袋に入っているので一緒に写っています。)

ウマウマフェラーリ専用に設計されたものではありませんから、これらのうち実際に使うのは布シールとエッチングの一部だけです。
またキット自体はこのパーツを取り付けるような設計はされていませんし、インストには「1/24シートベルトセット」と全く同じ図説しか載っていませんので、おのおのが自分で工夫して取り付ける事になります。



DXキット付属のエッチングパーツです。
  • ミラー鏡面
  • エンブレム類
  • キーホール
  • ワイパー
  • ブレーキローター
  • ベダル類
  • ナンバープレート
この頃のフジミDXキット用エッチング定番のパーツ内容です。一番肝心のメッシュパーツが付いてないのが残念。



以上の事から私の結論としては、ウマウマフェラーリ用のベースキットは、RS-31 フェラーリF430 スパイダーOPパーツ付がベストかと思います。

痛車の模型に超本格派なものを望む人はそう多くないでしょうから、エッチングパーツや自力加工のいるシートベルトは不要ですし、もし本格的に作り込みたいなら「FR-5」のエッチングはちょっと物足りない感じ。その場合は「RS-31」をベースにスタジオ27かアクステオンから発売されている専用エッチングパーツを組み合わせたほうが楽で高品質なものが作れます。(ただし現在は発売から相応に月日が経ってるため在庫切れの店も少なくないようです。)

とか言いながら私は「FR-5」にわざわざ汎用メッシュを組み合わせて作るんですよね(苦笑)。フジミさんには日頃お世話になってたりしますから、心情的に極力純正パーツを使って作りたいなあと。





プロポーションチェック



まずは資料の入手です。

丸2日かけてネット上からウマウマフェラーリとF430スパイダーの画像をかき集めてプリントアウトし、資料ファイルを作りました。

なんだかバカ高いインク代考えたら本買ったほうが安いんじゃないかという気がしてきました(苦笑)。でもF430に特化した本なんて知らないもんなあ。ましてやウマウマフェラーリの資料本なんてあるわけもなし。




キットを仮組みしました。

エクステリアのプロポーションは良好。厳しく見るとリアホイールのツラがフェンダーとほとんど同じなのに対してフロントはやや奥まっている感がありますが、この辺はホイールのピンへの差込み具合で簡単に調整可能な範囲です。



インテリアは問題アリ。

シートの後ろのキャビン背面がクーペモデルのままで、スパイダーのデザインとは違っています(右画像はネットから見つけたクーペモデルの背面です)。そしてボディとの間に隙間があって奥が見えてしまっています。

また、二つコブの内側下端に実車には存在しないくさび形のスリットが入っていますが、どうやらこれはシートのショルダー部分との干渉を避けるために切り取られた物のようで、シートを載せてみると互いの位置がバッチリ合います。




左がスパイダーのキャビン背面。

ふたつコブの下にはシートベルトの収納口にもなっている太いビームがあり、真ん中には小物入れらしき張り出しが付いています(オプション装備なのかも)。そして縫い目のような凹ラインもクーペとは違ったデザインになっています。

これらがフジミのキットには再現されていません。
オープンカーは内装が丸見えですから、こういう場所はウソがない程度に修正していくつもりです。



というわけで次回から制作開始!


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