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ハセガワ 1/700 SCALE ウォーターラインシリーズ使用ジオラマ
機動部隊一航戦 制作記
第二回: 塗装&ショーケース製作



使用塗料
塗料はリキテックスを使用。
種類はソフトタイプの「フタロシアニンブルー」、「エメラルドグリーン」、「チタニウムホワイト」の三色。
リキテックス・ソフトタイプ
フタロシアニンブルー 【ゆめ画材】 チタニウムホワイト 【ゆめ画材】
エメラルドグリーン 【ゆめ画材】





その1
「フタロシアニンブルー」、「エメラルドグリーン」を混ぜた色を海面に塗っていきます。色の混合比率は場所によってランダムに変えてやり、わざとムラを出して「潮目」を表現します。
油絵を描くように何度も塗り重ねていき、深みのある海の色を演出していきます。



その2
波の部分は、白を少し混ぜて海面より色味を明るくするにより、全体の色調に緩急をつけてやります。
波の先の部分ほど水の層が薄くなって明るくなるはずですから、グラデーションをつけてみました。



その3

水性クリアカラーのグロスを全体にスプレーして液体の質感を出します。乾くごとに3〜4回塗り重ねましたが、最後の一回は多少モールドのエッジが甘くなってもいいから表面がトロリとテカるくらいまで厚吹きして、透明光沢の層をコーティングするような感じにします。



その4

ここからは波の塗装をします。
波の下地より明るい色をドライブラシし、モールドを浮き上がらせます。
今回ドライブラシ用の色を4色調合して階調を細かくしてやることにより、海面だけでなく波の部分も深みのある質感を持たせるようにしました。


その5
「その4」よりさらに明るい色をドライブラシした画像。
リキテックスはつや消しが強いので、波の荒々しさの質感を表現するのにちょうどいいです。
なお当然のことですが、後から塗り重ねる色は下の色より薄くドライブラシすること。


その6
最後に「チタニウムホワイト」単色を、波の外側をメインにドライブラシしてやります。コツは塗る強さを一本調子にするのではなく、波の大きさによって緩急をつけてやると良いです。
白は塗りすぎると、かえって見た目が単調に見えるので注意。


その7
ドライブラシもこれだけ重ねるとツヤ消し効果が過剰に表れますので、水性カラーのクリアーでタッチアップ修正をします。
波の根元をツヤ出しにして、先端に行くにしたがってだんだんツヤ消しになるようにしたり、窪んだ青みの強い部分をツヤ出しにしたりして、色だけでなく光沢度にも緩急を付けます。


その8
艦尾のウエーキーも同じようにドライブラシしますが、こちらはスクリューに掻き回されてよりケバ立った雰囲気を出すために、木工用ボンドを水で溶いて塗り、スノーパウダーを撒きました。

スノーパウダー 200g 【Art & Craft FAN】




塗装完了
こうして完成した海面。最後に模型固定用のボルト穴を所定位置に開けておきました。現実の船舶の波より少々オーバーですが、躍動感のある荒れた外洋を表現出来たと思っています。

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ショーケースの製作

土台
土台は、狂いのない水平がきちんと出ているものを選びました。ベニヤ板は反っている事が多くて土台にするとガタつきの原因になりますので避けたほうが無難です。寸法のカットは大工さんでないかぎり、ホームセンターの加工サービスでやってもらったほうがきちんと垂直が出て良いと思われます。


木枠
エッジを曲面に加工済みの材木を用意しました。両端はきっちり45度にカットしてやりますが、これが狂うと枠組みがブサイクなってしまいますので神経質すぎるほど気を遣って作業しました。「止型定規」という器具を使えば正確な角度を容易に線引きすることが出来ます。
またカットには普通の両刃のこぎりでは精度が出せませんのでクラフトのこを使い、切り口をサンドペーパーで整えました。

シンワ 止型定規 直角付 【e-道具市場 Yahoo!店】 タミヤ薄刃クラフトのこ 【バリュートイズYahoo!店】




木枠の塗装

その1
木枠にサンドペーパーをかけて表面を滑らかにした後、ニスを塗ります。乾いたら重ね塗りを行い、4層塗りをしました。
今回はメープル色の水性ニスを使用。

水性ニス 100ml メープル アサヒペン水性ニス 100ml メープル 【ホームセンターセブン】



その2
二日以上充分に乾かしたあと、ペーパーがけを行って表面を平らにします。
面倒ですが、粗目→中目→細目と三段階に分けで行いました。


その3
コンパウンドで磨いて光沢を出します。




各パーツの接着
石膏の洋上ベースと木製土台、木枠を木工用ボンドでしっかりと接着します。と、ここで問題が発生しました。仮組ではキッチリ組めていた木枠同士に隙間が生じたのです。原因は石膏ベースを成型時に、型枠が水分で外側に膨張したためにがわずかに大きく仕上がってしまったためのようです。この辺りに素人大工のアラが出てしまいました。
仕方ないので隙間にはエポキシパテを充填し、型に合わせて成型後に同じ茶色を配色して塗ることで誤魔化しました。でも近くで見ても意外なほどに自然に見えます。この手は使えますよ!
底のコーナーにはクッションスポンジを付けました。 エポパテで修正した木枠同士の隙間



模型が乗る部分は石膏のでこぼこが剥き出しなので、模型を傷付けないためにクッション材としてCD-Rの保護シートを切って敷き詰めました。(写真に写ってるの見えますでしょうか?)




クリアケースの制作
クリアケースは規格品がないので自作です。
透明アクリル板は市販のクリアケースより透明度が高くてしかも細かいキズが付きにくいのでGood!

透明アクリル板には製法が『押出し板』と『キャスト板』の2種類あり、前者は価格が割安で屋内展示向き、後者は硬度がより高くて屋外にも使えます。

今回使用したのはアクリルサンデー社の『透明アクリルサンデー板(キャスト板)2ミリ厚』です。アクリル板は他にも住友化学からも発売されています。


透明アクリル板一覧 【アクリルショップ・はざい屋】
透明アクリル板(押出し) 板厚(2ミリ) 600×910 透明アクリル板(押出し板)各種 アクリル接着剤(アクリルサンデー) アクリル接着剤(アクリルサンデー)
透明アクリル板(キャスト) 板厚(2ミリ) 600×910 透明アクリル板(キャスト板)各種 アクリル板研磨剤(アクリルサンデー) アクリル板研磨剤(アクリルサンデー)




完成!
ネジで模型をベースに固定して完成。
ごらんの通りなかなか見ごたえのあるものになりました。あまりに時間がかかり過ぎたので感動はありませんでしたが、完成品にはとても満足しています。
あえて自己採点するなら80点。マイナス20点分は、置き場所の関係でベースのサイズに制限がありましたのでゆったり感がない部分ですね。両艦を前後左右にもう少し離しておきたかった。



今回で赤城と加賀に関する工作はすべて終わりました。考えてみればこのジオラマ、模型の花道が公開される前から作ってたんですよねえ。なんと気の長い模型制作だったことか・・・・公開制作しているプレッシャーがあればこその完成でして、そうでなければ途中で投げ出してたでしょうね。


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