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ハセガワ 1/700 SCALE ウォーターラインシリーズ使用ジオラマ
機動部隊一航戦 制作記
第一回: 海洋ベースの造形



イメージ

ベースと同じ寸法の紙を使って模型のレイアウトを考えます。で、決まったのが下の画像なんですが、史実のそれと比べるとかなりウソがあります。

というのは停泊時ならともかく、作戦行動中加賀は赤城の後ろにいたことが多く、平航したという艦隊陣営の記録は残っていません。そしてなにより戦闘艦同士がこれだけ接近して外洋を航行する事はまずあり得ないんですが、それを言い出したらジオラマの製作自体が破綻してしまいますのでその辺りは目をつぶります。

もう少し大きなベースを作ればレイアウトの自由度も増えるんですが、なんせ開戦時の連合艦隊全艦艇で1位と2位の大きさのフネですので、好き放題にすると置き場所の問題が・・・ジオラマにするなら二航戦のほうがやりやすかったですね。

実際に模型をおいてレイアウトを考える 赤城の両端の線はアルミホイルの継ぎ足し部




波面の製作(石こう型取り)

アルミホイルを一度しわくちゃにしたものを広げ、この上に角材で型枠を組みます(縁用とは別の物)。家庭用アルミホイルでは横幅が足りないので継ぎ足しをしましたが、その部分に模型が被さるようにしてなるべく際が目立たせないようにします。そのため先程の紙を使って、継ぎ足し位置の計測をします。
この画像ではわかりやすいように型紙を上にしていますが、実際は型取をすると逆像になるので、位置決めも型紙を裏返して行っています。



位置が決まったら石こうを流し込みます。石こうは重いのであまり分厚くせず薄くするがミソ。今回の作例では7mmくらいの薄さに仕上げています。そのため強度が落ちるので、ガーゼを沈めて繊維を入れることで頑丈にします。



20〜30分もすると石こうは濃くなり固まってきますので、この頃に型枠からはずします。その後は風通しのいい場所で影干ししますが、水分が完全に抜けて固まるまで一週間くらいは見たほうが良いです。
型枠を外した石こう。まだ脆い アップ。これが波面になります。




船体周りの波

まず、模型が載る周りにエポキシパテで波の枠を作ります。この枠がずれてしまうと後で模型が載らなくなりますので、途中実際に模型を載せて確認しながら作業をしていきます。
艦首の部分は波の形状が違うので、まだ作りません。 波部分のアップ




艦首部分の波
艦首部分の白波は斜め上に大きく舞い上がっていますので、エポキシパテで大体の形を作りますが、先端の部分が重みで垂れてきますので、一度に造形してしまわずに2/3くらいの高さまでを作り、それが硬化してから残りの1/3を継ぎ足してやると、高く舞い上がる大きな白波が作りやすいです。
エポキシパテを盛ったところ 表面にヘラでモールドを造形していきます。




舷側の波
艦首で切り裂かれた波は、舷側では外側に向かって扇形に広がっていきます。ベース表面に波状の下書きをして、それにエポキシパテを盛り付けて造形します。
波はこの部分の造形が一番多いのですが、エポキシパテが硬化を始めると、急にベースへの食い付きが悪くなったり、造形しにくくなりますので、一度に主剤と硬化剤を練るのではなく、小分けに造形しながら継ぎ足していくようにするのが良いでしょう。ムダなパテが発生せずに、思う存分波の造形に時間を使えます。
なお当然の事ですが、左右非対称に造形すること。
波1ブロック分が出来たら、そのつどパテを足す。 継ぎ足されて完成した波。



完成した加賀の波。
全体のバランスを見ながら、それらしく波状を造形していきます。気に入らない部分があってやり直した場所もいくつかありましたので、多少時間はかかりました。
次に赤城の分も同じように造形していきますが、加賀と全く同じにならないように注意します。


なお、エポキシパテの造形にはスパチュラという専用ヘラがありますが、私の場合は道具にお金をかけない主義なので、割り箸を適度な形に削ってヘラを作りました。波の造形程度なら、これで充分!




ウエーキー
艦尾から泡状に舞い立つウエーキーはシンナーパテを厚めに盛り付け、表面が乾かないうちに爪楊枝を数本束ねて突付いて造形します。
パテが硬化したら、肉ヤセで表面がトゲトゲしくなりますので、ラッカー塗料用薄め液を薄く塗り、表面を軽く溶かして柔らかく見えるようにしてやります。
下地が黄色くなっているのは、最初ポリパテで試してみたところ、石膏との食い付きが悪くて取り除いたため。 ラッカー塗料用薄め液を塗ってる画像。筆の周りの部分のみ角が落ちて少し柔らかくなってるのがわかるでしょうか?




表面処理
波の根元にあたる部分とベースとの段差を溶きパテを塗って修正します。乾燥するたびに4〜5回ほど塗る重ねると大体消えるはず。大きな段差や窪みにはシンナーパテを併用します。
溶きパテを塗り重ねてるところ 修正完了したベース



修正が終わったらサーフェイサー塗装をします。すると波部分に不要な凹みや継ぎ痕、指紋が確認しやすくなるので、この部分を溶きパテでさらに細かくタッチアップ修正していきます。
サーフェイサー塗装されたベース 細かい部分をタッチアップ




下地塗装

こうして表面処理が終わったら、海面色塗装の発色が良くなるようにベースホワイトを塗装します。
ベースホワイトは粘性が強いため、あまり厚吹きすると表面のモールドが埋まったりダルくなるので注意。



こうして完成したベース下地。次回はいよいよ塗装編になります。



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