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プロクソン ミニルーターセット MM100 (No.28525-S)
ホビー用ルーターとして定番中の定番と言われるプロクソン社のミニルーター「MM100」のレビューです。

本体のみでも売ってますが、私は専用ビットが最初から付いているミニルーターセット MM100 (No.28525-S)を購入しました。
内容物一覧

内容物は以下の通り。
  • MM100本体
  • 専用ビット
  • コレットチャック φ2.35/3.0mm用
  • スパナ
  • ツールスタンド
取扱説明書はこんな感じ。 なお本製品の保証期間は6ヶ月です。





専用ビット

専用ビットはソフビぽいケースに収められています。
ダイヤモンドビット、ハイスビット、純毛バフ、軸付き砥石、シリコンバフ、ワイヤーブラシと一通り揃えられており、初めてルーターを買う人は別買いするより価格的にお得になっています。


付属ビット一覧
ダイヤモンドビット(丸/棒型)、ハイスビット(丸/棒型) 軸付き砥石(WA) 4種


純毛バフ(矢/棒/型)、シリコンバフ 矢型 ワイヤーブラシ、専用アーバーシャフト、純毛バフ(ディスク型)、コレットチャック φ3.0mm用、切断砥石

私がこのルーターを購入したのは「築城指南書」という本の作例の仕事でクレオスの1/144姫路城を作るためでして、石垣のモールドをより深くリアルに彫りなおす必要があったからです。大きな模型なのでそれまで使っていたクレオスの電動コードレスルーター PRO II 【Amaozn】だけでは心許なかったものでしたから。




使い勝手
ルーターを選ぶときには回転数を制御できるコントローラーが付いてるタイプのほうが良いです。

なぜなら削る物によって適した回転数があって、特にプラ材を削るときは回転数が高いとプラスチックが溶けてビットにくっついてしまうので、低めの回転数を使うからです。コントローラーなしのルーターの回転数はプラスチックには高すぎます。

このミニルーターMM100は回転数が8,000〜18,000min-1(回/分)とや中〜高速型なので、プラ材を削るときはボリュームを絞ってかなり低めに設定しておいやほうが使いやすいです。

ポリパテ、エポキシパテやレジンの場合はもっと回転数を上げたほうが効率よくバリバリ削れます。



ビットの取り付けは、ストッパーボタンを押してシャフトを固定させ、ビットを差し込んで付属のスパナで締めます。

でも面倒なので、スパナを使わずに手で締めても実際は十分に締まります。

コレクトチャックは口径2.35mmと3.0mmの両方付いてますが、普通使うのは2.35mmのほうで、ビットもプロクソン純正品じゃなくて他社製でも規格が同じなら問題なく使えます。

実際私はGSIクレオスのビットもこれで使っています。クレオスのビットはプロクソン製と同等かそれ以上に優秀でオススメです。



で実際に使ってみると動作音はめちゃくちゃ静かで回転中の軸精度も抜群!トルクが太くて低回転数に設定してもガンガン削れます。
画像はクレオス1/144熊本城の石垣を掘りなおしてるところ。

同じルーターでもこのクラスになると電池式ルーターとこんだけ違うものなのかと感動しました。それくらいコイツは使いやすいです。



また案外使えるのが切断用砥石。
簡単にプラを切断する事ができますし、刃が付いてないのでノコ刃ほど危険でもありません。

切り口の幅は大体1mmくらいでバリが出るので、厳密な精度が要らない箇所の切断向き。ホントに楽で大変便利なので私はしょっちゅう使ってます。



フレキシブルスタンド・シャフトセット
ミニルーターMM100の短所はその重さ。
コントローラー内蔵型のため重量が260gもあるので長時間連続使用するとそれなりに指にくるんですよ。



で、対策として購入したのがオプションパーツのフレキシブルスタンド・シャフトセットです。

これは単体でも売っているフレキシブルシャフトにルーターの固定ベースを付けたセットでして、プロクソン製ルーターの特徴である豊富なオプションパーツのひとつです。



こんな風にフレキシブルシャフトをMM100に取り付けて使います。

スタンドはクランプで机に固定されており、ルーター本体はフレキシブルシャフトの動きに追従して水平方向に360度回転するので、フレキシブルシャフトに負荷を与えることなく、そして動作中のルーター本体が暴れることなくスムーズに使う事が出来ます。



フレキシブルシャフトのハンドピースはボールペン程度の重さしかありませんから、どんなに長時間使っても全く疲れません。
またグリップが細く持ちやすくなった事で細かい彫刻等の作業や入り込んだ狭い箇所への加工も行ないやすくなり、ますます便利です。
ではこのフレキシブルシャフトを加えれば完全無欠なのかと言うと、そうでもなくデメリットもあります。

というのはメチャ軽の分、削るときの振動が指にモロに伝わり、しっかり押さえないとバタつきます。軽自動車は小回りが利く代わりに高速ではバタつくのと同じ理由です。大きなクルマは逆に高速では安定してますよね。なので削ってるときの振動の吸収性や安定感は、ルーターにビット直付けのほうが多少重くても優れているのです。

あとフレキシブルシャフトを介した分だけ作動音は大きくなりますね。うるさくはありませんがジャラジャラという機械音が出ます。


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感想
それまでクレオスの電動コードレスルーターPROUを使っていた自分としては、1万円超クラスのちゃんとしたルーターとこれほど性能差があるとは思っても見ませんでした。回転ブレの少なさ、トルク、静音どれをとっても別次元ですごく扱いやすいです。(クレオスのルーターも価格に見合った性能はちゃんと持ってるんですが・・・)

バトルダメージの表現とかでプラをちょっと削るくらいなら電池式ルーターでも十分用を足しますが、それなりの彫刻加工や切削加工する場合は最低このクラスの機種を最初から買っておたほうが絶対良いです。


あと強いて言えば逆回転機能があればなお良かったです。削る方向とビットの回転方向というのは案外大事でして、特にハイスカッターのような切削力が強くて引っ掛かりの強い刃を使うと、削る方向と回転方向が同じの場合にしっかり抑えないと刃先が勝手に走ってしまい、余計なところを削ってしまうトラブルに見舞われることがあります。(何度か体験済み)

そいう意味でこのMM100を購入するとき、このクラスのホビー用ルーターの定番としてのMM100と双璧である浦和工業のマイクログラインダーHD20は極めて優秀な製品だと思います。
件の正逆回転機能が付いていてコントローラーが内蔵でなく外部式のため本体重量はMM100の半分以下の110gと軽く、回転数も3,500〜20,000rpmとMM100以上に幅が広いです。

ネットのレビューを調べてみても高評価の製品だったのでどちらにするか最後まで悩みました。今でもこっちを選んでいたらどうだったかなと思うときがあります。
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悩んだ結果MM100を選んだのは、その前に購入していた同社のペンサンダーの性能があまりに良くてプロクソン製品に信頼を置いていたからですね。それ以外にもコントローラー内蔵なので見た目がオールインワンで省スペースで済むというメリットや、セーフティカバー、フレキシブルシャフト、ドリルスタンドといったオプションパーツが豊富で、拡張性の良さも男のメカニック心をくすぐります。

セーフティーカバー アングルドライブ
     
     
ドリルスタンド ドリルスタンドEX   フレキシブルスタンド・シャフトセット

あとプロクソン製品はホームセンターでも扱っていますから実際に手に取れますし、故障等の際にそちらの流通経路で依頼することも可能です。(メーカー直での依頼の場合だと、保証期間中でも行きの送料はこっち持ちになるので。)





購入について
本体のみの定価は1万8千円ほどですが、ネット通販では1万円前後、ビットとのセットなら1万円前半台で販売されています。 私が買ったのはKanamonoYaSan KYSという通販店で、ミニルーターセットが1万2千円ほどで送料無料でした。当時は最安値でしたが、今はAmazonも同程度の価格に下がっています。
プロクソン ミニルーター NO.28525 【Amazon】
プロクソン ミニルーターセットMM100 No.28525-S 【Amazon】
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