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フジミ・エンスージアストモデルシリーズ 1/24ランボルギーニカウンタックLP400改造 |
カウンタック LP500プロトタイプの制作 |
第6回 ホイール・ドアハッチ類の改造
塗装したボディを乾かしている間にホイールの改造を行います。
さて、LP500のホイールはベースキットとなるLP400と一見同じなんですが、よく見ると細かいところがいくつか違います。
その1 フィンの数
さらにセンターディシュ部の直径もLP500のほうがやや大きいように見えます。
その2 センターデッシュのオフセット位置
LP500は前後で違っています。
- フロント・・・やや出っ張っている(#1参照)
- リア・・・やや凹んでいる(#2参照)
下の画像のような斜め俯瞰だとその差がわかりやすいと思います。またリムの深さも違っており、フロントのほうがリヤよりやや深くなっているようです。
LP400は前後とも同じ。
ここの造形はLP500のリアホイールのデザインを踏襲したというか、同社V8モデルのウラッコのものと共通化したようですね。
ちなみに両者のタイヤ&ホイールサイズは
車種 |
フロントタイヤ |
リアタイヤ |
タイヤメーカー |
フロントリム |
リアリム |
LP500 |
205/60 VR 14 |
215/60 VR 14 |
Pirelli Cinturato |
7x14 インチ |
9x14 インチ |
LP400 |
205/70 VR 14 |
215/70 VR 14 |
Michelin XWX |
7.5x14インチ |
9.5x14 インチ |
この程度の寸法差なら1/24模型では誤差の範囲でしょう。タイヤのトレッドパターンは実は思い切り違いますが、ここは目をつぶるしかないですね。(苦笑)
形状の改造
センターディッシュの直径やリム厚の修正は、改造がかなり困難なので見送ります。
今回の改造のため、簡単ではありますがこのような専用の治具を作りました。
こんな風にホイールを枠とピンにハメて固定する事により、センターディッシュを切り離しても中心軸がずれない仕掛けになっています。
そして中央のピンの上げ底の高さを変える事で、センターディッシュを修正したいオフセット位置に固定して作業する事が出来ます。
さて改造開始。
まずはホイールからセンターデッシュを切り離し、フィンをすべて削り取ってしまいます。治具に切り離した部品を固定し、センターディッシュのオフセット位置を決めてプラ板でフィンを新たに組んでいきます。
まず4等分し、その間に4枚貼り付けることで合計20枚になる計算。
デザインナイフでフィンの形を整え、隙間に溶きパテを流し込んで埋めます。
この画像はフロントホイール。キットのオリジナルパーツと比べるとセンターディッシュが出っ張ってるのがわかるかと思います。
こっちはリアホイール。
逆にセンターディシュをやや凹ませています。
こうしてLP500用ホイール完成。
また今回は試しに0.5m真鍮線でエアバルブを再現してみました。ちょっと太い気もするので0.4mmの方が良かったかも。タイヤはいつものようにペーパーがけでバリを取り、アーマーオールで光沢を出しています。
エンジンフード
LP500のエンジンフードは、通風孔部分が強化ガラスもしくは透明アクリル板で塞がれたスケルトン仕様になっており、さらにそこには細かい線パターンがアクセントとして施されているといった凝ったデザインです。(遠目にこのように見えるメッシュだったという説もあります。)
で、このめんどっちい部分を再現してみます。
透明プラ板に線パターンのスクリーントーンを貼り、それをガイドにしてデザインナイフでラインをけがきます。以前行った空母模型の飛行甲板再現法と同じですね。
しかしこれが一見簡単そうで難しく、透明プラのため力を入れすぎると余計な細かいクラックが入り、かといって力を抜きすぎるとラインが目立たなかったり溝の深さが一定せずに不規則になったりと失敗の連続。
わずか15x20cm程度のパーツを作るのにB4サイズのプラ板1/3を無駄にしました。今にして思えば、塩ビ板ならクラックも入りにくくて楽勝だったかも。
この透明プラ板をエンジンフードの形に切り、スケルトンになる部分をマスキングして、ブラックアウトされてる箇所にジャーマングレーを吹きます。
左右のパーツも切り出し、これで必要なクリアーパーツが完成しました。
というわけでLP500用エンジンフード完成。
苦労しましたが、そのかわりなかなかいい感じに仕上がったので満足です♪
ドアパーツ
透明プラ板からドアガラスを切り出します。
真ん中に入るフレームと密着しやすくするために、ガラスパーツ下面の中央をやや削ってスリットを入れてあります。
ドア内張りは、どのプロダクションモデルのカウンタックとも違うデザインなので自作しました。
それぞれのパーツをドアに接着します。
クリアパーツは接着面が極力汚くならないようにエポキシ樹脂系接着剤を使用。クリアーボンドは糸を引くため個人的に苦手なので。
ヘッドライト&テールライト
ヘッドライトポッドの寸詰めを行った事でスペースが不足して、裏側からの接着が不可能になりました。
そこでレンズパーツをバラバラに切り離し、表から接着できるようにしました。この画像ではえらく出目になっていますが、実際はもう少し調整してあります。
テールランプはLP400とはだいぶ違うデザインなので自作。リフレクターとレンズ部分です。
マフラー
LP500のマフラーは、カッターがやや上へ向いており、タイコも断面が五角形のようですので改造しました。
マフラーカッターはメッキパイプに交換しています。
こうしてボディ関連のパーツがすべて出来上がりました。
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