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フジミ・エンスージアストモデルシリーズ 1/24ランボルギーニカウンタックLP400改造
カウンタック LP500プロトタイプの制作
第4回 インテリアの制作
室内はわずかながら量産型カウンタックの形状を残してますが、やはり大幅な改造を必要としました。バスタブキャビンのほかはすべてスクラッチビルドとなります。




センタートンネル部の改造



キャビンを縦に二分する大きなセンタートンネルを取り去り、トランスミッションが進入する部分以外をプラ板で塞ぎます。




シートはキャビンに同化したデザインなので、位置調整用の背もたれ後ろのスペースは不要です。さらにLP500は斜め後方の窓がありませんのでその視界を確保するためのスリットも不要です。
それらをプラ板を貼って埋め、キャビンの長さを2mmほど詰めます。

プラ板を箱組みして専用センタートンネルを作ります。このようにLP500の運転席と助手席は、センタートンネルによって二分化されていません。
サイドパネルはエポキシパテで裏打ちし、角を大きく削って斜め面を設けます。





その他の部品の制作
トランスミッションを覆うセンタートンネル、サイドステップの斜め面のスイッチパネル、ペダル類、シフト部分を作りました。
いずれもLP400とは全く違うオリジナルのデザインです。


センタートンネル サイドステップのスイッチパネル


ペダル類 シフト部分





シートの制作
LP500のシートはまるでジェット戦闘機のシートのようにカクカクでごつい形をしており、キャビンと一体型になっています。
キットのパーツの改造よりは一から作る方が早そうですのでプラ板からのスクラッチビルドになりました。




プラ板に縫い目の格子状の溝をけがき、それを折り目としてシートの形になるように曲げます。




側面を付けて裏側に梁を入れます。
実はこのあとエポキシパテで裏側を全部埋めて硬化後に側面のプラ板は取り外しました。幅がその分だけちょっと広くなってしまいましたので・・・




シートをサイドパネル側に沿わせてキャビンに借組みします。そしてシートとセンタートンネルとの隙間にエポキシパテでサイドサポートを作ります。

ヘッドレストは作業効率上、一旦切り離しました。



シート地にはブロック状の分厚いクッションが敷き詰められてるので、それを1mmプラ板から切り出し、角をサンディングして丸めて貼り付けます。

これをシート2つ分合計40個作りましたが、この大きさで同寸法のものを量産するのは難しいです。誤差を0.3mm以下にしないとバラツキが目立ってしまいますから・・・結果70個以上作る羽目になりまして、作業終了後は指が真っ赤に腫上がっちゃいました・・・。




キャビンの仕上げ

プロトタイプの内装色は基本的に黒のようなのですが、今回はカラー写真の色調をイメージしてやや茶色がかった黒としてみました。
レーザーらしくするため少しだけ光沢を入れてあります。




フロアカーペットをフェルトで作りました。
1/24スケールに使うにはやや目は粗いし厚いので好みが分かれるところですが、布の質感を出すにはとてもよい素材です。

プロトタイプは滑り止めのラバーシートは張られていない模様。




フロアカーペットをフェルトで作りました。
1/24スケールに使うにはやや目は粗いし厚いので好みが分かれるところですが、布の質感を出すにはとてもよい素材です。

プロトタイプは滑り止めのラバーシートは張られていない模様。





ダッシュボードの仕上げ
モノクロ写真のトーンからダッシュボードは室内色より明るい色であるのがわかります。
カラー写真を見るとそれは茶がかってみえますので、濃い目のこげ茶といたしました。具体的にはマホガニーにオリーブドラブとブラックを混ぜた色にしています。




先端部のダミーパネルは向かって右から2つ目だけが黄色であとは橙になっているようです。

イメージスケッチではここがデジタルメーターになっていますが、当時の技術ではおそらくそこまで出来なかったのでしょう。




画像は一見ロボットの顔みたいですがそうじゃありません。自作したメーターパネルです。

上は速度計と回転計。なぜか目盛のないデザインです。針は結構立体的になってますので伸ばしランナーで制作。
下は助手席側パネル。ここには針が確認出来ませんのでダミーなのかもしれません。

これらをインパネに貼った上からさらに透明アクリルカバーを貼り重ねます。




パネルに自作したメーター類を取り付けました。

なおダッシュボードの底についているグローブボックスは同じ色ではないのがモノクロ画像から判明できますので、内装色に近いダークグレイにしてあります。




キーシリンダーにイグニッションキーを付けます。
LP500はドアキーやフェルキーが独立してないみたい・・・というよりそちら側にはもともと鍵穴がないようです。

コラムレバーは前回の仮組みのときは長すぎたのでもう少し短くしました。




メーターバイザー左の四角いパネルは警告灯です。ここには車体の透視図が投影されており、異常があるとその箇所に電球が点灯するハイテク電子装備でした。

しかし1971年当時の技術力でそんなものをホントに装備できたかどうか定かでなく、資料写真はダミーとして鏡を貼ってるものばかりです。

だからアルミシール貼ろうかと思っていたのですが、依頼者様から警告灯を再現して欲しいとのことなので、透視図面を縮小プリントして貼り付けておきました。
画像がつぶれててほとんどわからないけど。





インテリア完成
こんなん出来ましたけど・・・
とりあえず室内の色は当たらずとも遠からずになったのではないかと思っています。





なおシートベルトに関しては、ドライビングテストのときにボブ・ウォレスがレーシングタイプのものを使用していた画像が残ってますが、それ以外ではベルトはおろかバックルさえ見当たりませんので、おそらくテストのときだけ強引に後付けしていたのだと推測します。
ま、シートベルトが義務じゃなかった70年代の試作車ですから。

そんなわけでシートベルト今回パスしました。手を抜いたんじゃないよ。(苦笑)


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