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ファインモールド 1/72 月刊モデルグラフィックス2007年11・12月号付録
至高のゼロ(1/72零戦21型) 制作記
 第1回 栄12型エンジンの制作




集合吸気管・排気管

さて、エンジンの制作に入ります。


良く出来たパーツの中で唯一惜しいなーと感じたのが集合吸気管パーツ。
カーブのところが成型の関係でバリが目立つ上に角張っていて、金属パイプを曲げたように見えません。これじゃあL型クランクだ。



そこでペーパーをかけて角を落としてみました。



内側にはどうしても直角ぽい感じが残りますが、外側は角が取れてだいぶ雰囲気が変わったと思います。


雑誌内の製作ガイドにも書かれますが、この吸気管は前列シリンダーへの配管が途中から省略されていますので、伸ばしランナーを継ぎ足して再現してやりました。

上の画像と比べればどこが足されたのかわかりますよね。(クモの死体みたいでちょっとキモイ・・・)


排気管も同じく前列シリンダーへの配管が省略されていますので、こちらも再現してやりました。(こっちは食虫植物みたい・・・)



仮組みするとこんな感じ。

シリンダーパーツには、このディテールアップを最初から見越して追加配管用の接着しろがモールド処理されています。この辺はいかにもファインモールドとモデグラらしいマニアックなやり方だと思いました。





パイピング
1/72のパイピングに挑戦します。
しかしさすがにこんだけ小さなスケールとなると、電線集束管の差込口モールドが小さすぎて穴を開けるのは不可能です。
また、栄エンジンはツインスパーク方式なのでプラグコードの差込口は2列なのに、成型の限界で1列しかモールドされていません。

そこで差込口モールドを切り取り、そこに輪切りにした真鍮パイプを付けて再現しました。
2列の小さいのがプラグコード用。1列の大きいのがディストリビューターケーブル用です。


エンジンパーツは組立て後に塗装出来ないパーツばかりなので、この辺で塗装を済ませておきます。

シリンダーブロックの色は本来セミグロスブラックなのですが、その通り塗ったのではせっかくレーザー加工された空冷フィンが目立たなくなってしまいますので、明るめに調色したメタリックグレーで塗り、スミ入れを濃い目に行いました。

そしてシリンダー側にスパークプラグを差し込む穴を開けます。穴はツインスパーク用にシリンダーの前後2箇所に開けます。そして穴に真鍮パイプを埋め込んでプラグブーツを再現します。



プロペラシャフト、前列シリンダー、後列シリンダー、排気管を接着。
エンジンブロックの組立て完了。



まずディストリビューターケーブルから取り付けます。太さ2号の釣り糸をニュートラルグレーで着色して使いました。
シリンダーブロックの間を這わせて後ろに逃がします。



続いてプラグコードです。1号の釣り糸を使用。
こちらはプラグブーツ手前でほぼ直角に曲げたり微妙な曲面を付ける必要があるので、そういう箇所はライターで軽くあぶって曲げクセをつけます。

取り付けにはラインに結構無理な力が加わるため、先に塗装すると色が剥がれてしまいますので、着色は取り付け後に行いました。

電気系コードの当時の色はカーキ色だったそうな。


配線完了。

うっかり差込口が一個多く作ってしまい、一度完成してから再度オールやり直しになりましたました。えらい疲れました・・・





カウルフレーム

ここまでディテールアップすればOKと思ったんですが、何か物足りない・・・。

資料を見ると、機体に取り付けられたエンジンにはカウルフレームが付いてるんですよね。これがキットでは再現されていません。

カウルを付ければ見えなくなる部分ですし、1/72という小スケールでは省略されているのが当たり前なんですが、このキットは多少加工すれば完成後もカウルの取り外しが出来そうなので、そういうディスプレイ方法も視野に入れて再現することにしました。


(画像:Picasa ウェブアルバム:河口湖自動車博物館・飛行舘2007



21型用のカウルフレームは7.7mm機銃の弾道溝との干渉を避けるため上面2箇所がえぐれた形をしており、0.3mmプラ板で作ろうとしたら割れてしまったので、曲げにより強い塩ビ板で作りました。

今見ると、下部のスッパ切ったような平らな面の再現が足りませんね。


カウルフレームの色は模型映えを考えてタミヤ1/32の21型で指定されてる青竹色としました。

最後に裏側から排気管を取り付けてエンジン完成。
元々素組みでもかなり良い感じでしたが、さらに精密感が増して気に入ってます。画像で見る分には1/72に見えない。





カウルの調整
エンジンカウル側の加工は、下部にある気化器空気取入口のモールドを内側から少し削ってカウルフレームと干渉しないようマージンを設けました。

削ったついでに取入口を開口しました。


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