プラモデルの展示、作り方解説、アイテム情報とか
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第18回 JMC プラモデルコンテスト作品展 2008 大阪会場 レポート

2008年12月06日 大阪市・大阪城ホール 城見ホール 1F  撮影:管理人おまみ


去る12月6-7日、大阪城ホール・城見ホールで開催されたハセガワ主催のJMC(ジョイフル モデラーズ コンベンション)プラモデルコンテスト作品展2008大阪を見に行ってきましたので、その様子をレポートします。



訪れたのは昼の1時すぎでしたが、すでに場内は見学客による7分くらいの入りで結構賑わってました。私もそうですが熱心に作品に見入って撮影している人が多かったですね。



 コンテスト展示作品紹介
すべてはとても載せきれませんので、上位入賞作を除いて個人的に特に気に入った作品をチョイスして紹介します。
JMC入賞者の名前はハセガワの広報関連物や模型誌にそのまま掲載されるのでここで載せても問題ないかとは思うのですが、今は個人情報とか色々アレなご時世ですので苗字のみの掲載とさせていただきました。



マスターズクラス賞
マスターズクラスから審査員による投票で金賞、銀賞、銅賞が各1名選出。


《スーパーマスターズ金賞》
作品名: P-47D THE MAD POLE
高野 様(43) マスターズクラス/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/48 P-47D ハセガワ

● すごく金属ぽい質感の作品でした。ほぼ全面に金属箔を貼り付け、さらに表面のウネリやベコツキを表現するためリベットラインに沿ってモールド表面を削り込んだ渾身の作。(製作時間200時間)



《スーパーマスターズ銀賞》
作品名:P-61 "The SPOOK"
西谷 様(40) マスターズクラス/飛行機部門/改造部門
使用キット: 1/48 P-61 ブラックウィドウ レベル

● 凸→凹モールド化。機体表面のベコツキ&段差表現。リベット打ち。細部ディテールアップ。染料系塗料を使って光加減により黒〜濃紺に変化する工夫がされています。(製作時間200時間)



《スーパーマスターズ銅賞》
作品名:P-47D-40 THUNDERBOLT
上坂 様(38) マスターズクラス/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/32 P-47D-40 ハセガワ

● 「模型美」という面で抜群と感じた作品。あえて「めくれ」処理をせずに凸っぽいリベッティングを針圧が一定になるよう打ち込んでたり、塗面の美しさや光沢感の使い分けなどあらゆる仕上がりが見事!(製作時間200時間)





JMC大賞
シニアクラスから審査員による投票で2名選出。
作品名: WESSEX
安藤 様(53) シニアクラス/飛行機部門/改造部門
使用キット: 1/48 WESSEX レベル

● 別の機体からのバージョン替え徹底改造作品。自作部品の連続でキャビン内部などに時間をかけてるそうです。(製作時間600時間)



作品名:F-16XL(ワイルドウィーゼル)
北村 様(39) シニアクラス/飛行機部門/改造部門
使用キット:1/48 F-16CJ、F-16A+ ハセガワ

● 胴体はニコイチで主翼はプラ板からのスクラッチ。ブロック50になるようディテールアップ。全然スクラッチに見えない自然さがスゴイ!(製作時間?時間)





マスターズ賞
シニアクラスから審査員による投票で10名選出。その中から個人的に気に入ったのを6つチョイスしました。
作品名: 250 テスタロッサ 1958LM 《モデルカーズ賞》
小林 様(53) シニアクラス/自動車部門/改造部門
使用キット: 1/24 テスタロッサ ハセガワ
● 赤はプラ板とポリパテ製、黄色はパイピング処理が加えられています。(製作時間3ヶ月)
作品名: 三菱F-1展示中
栗岡 様(42) シニアクラス/飛行機部門/改造部門
使用キット: 1/72 三菱F-1 ハセガワ
● ディテールアップパーツがほとんどないのでプラ材からのスクラッチによる徹底改造。(製作時間250時間)
作品名: 暑い一日
酒井 様(51) シニアクラス/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/32 Bf109 ハセガワ
● ドラマ性を感じる作品に仕上げられており、組立てと塗装にも気を遣われてるそうです。(製作時間100時間)
作品名: CITY OF JACKSONVILLE
林 様(50) シニアクラス/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/48 F-106デルタダート ハセガワ・モノグラム
● 星、ゴロ、国籍マークなどはなんとマスキング塗装によるもの。デカールは自作。(製作時間300時間)
作品名: スムーズ・アズ・シルク
橋本 様(34) シニアクラス/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/200 全日空ボーイング747-400 ハセガワ
● タイ航空の747最終号機。ストライプの紫色を出すのに大変苦労されたそうです。(製作時間200時間)
作品名: 川崎キ14改 屠龍丁型 回天隊
《エアニデリングマニュアル賞》
毛利 様(61) シニアクラス/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/72 屠龍丁型 ハセガワ
● リベット打ち、迷彩は筆塗りにペーパー仕上げ。(製作時間100時間)





シニア賞
シニアクラスから審査員による投票で10名選出。その中から個人的に気に入ったのを6つチョイスしました。
作品名: 2003 イラク
加藤 様(48) シニアクラス/AFV部門/改造部門
使用キット: 1/35 M1A2 SEP ドラゴン
● レジン製パワーユニット使用。整備シーンを再現しているそうです。(製作時間60時間)
作品名‘32 Ford Sedan Street Rodel《モデルカーズ賞》
安田 様(43) シニアクラス/自動車部門/ノーマル部門
使用キット: 1/25 ‘32 Ford Sedan レベル
● 繊細なレースペイントを施した作品。まるで陶器のような質感でした。(製作時間60時間)
作品名: 局地戦闘機 震電
近藤 様(47) シニアクラス/飛行機部門/改造部門
使用キット: 1/48 震電 ハセガワ
● 全面無塗装仕上げアルミ板貼り。抜群の金属の質感で個性的でした。(製作時間50時間)
作品名: “The Air Racer!?”
広瀬 様(38) シニアクラス/飛行機部門/改造部門
使用キット: 1/48 スピットファイアMk.Vb フロートファイター ハセガワ・ガルテックス
● 兵装を取り除いてレーサー機に改造。宝石のような光沢感でした。(製作時間150時間)
作品名: TA-4J“ゴールデン・ジュビリー”
伊村 様(47) シニアクラス/飛行機部門/改造部門
使用キット: 1/48 A-4F スカイホーク ハセガワ
● ハセガワキットにモノグラムOA-4の機首を接合し、米海軍航空75周年記念塗装を施したもの。(製作時間2ヶ月)
作品名: ドイツIV号戦車 F2
高田 様(42) シニアクラス/AFV部門/ノーマル部門
使用キット: 1/35 IV号戦車 F2(G) ドラゴン
● 濁った色にならないように退色感を表現したそうです。実に鮮やかでした。(製作時間40時間)





特別賞
JMCスタッフにより全作品から10〜15名選出。その中から個人的に気に入ったのを3つチョイスしました。
作品名: 戦艦 長門
服部 様(50) シニアクラス/課題部門/ノーマル部門
使用キット: 1/350 長門 ハセガワ
● 長門の主砲斉射シーンのジオラマ。長門の繊細さと、海と爆煙の大胆な対比を狙ったそうです。(製作時間160時間)
作品名: Just Marriage
小野 様(33) シニアクラス/キャラクター部門/ノーマル部門
使用キット: 1/72 スーパーバルキリー ハセガワ
● 見ていて「愛は流れる」のワンシーンを懐かしく思い出しました。(製作時間110時間)
作品名: PENSKE CORVETTE 《カーマガジン賞》
生田 様(43) シニアクラス/自動車部門/ノーマル部門
使用キット: 1/24 コルベット レベル
● ヘッドライトを固定式に改造。ラジエターグリルを抜いて内装やエンジンのパイピングも施したの事。(製作時間50時間)





その他気に入った作品
その他の入賞作を含めて会場展示品からお気に入り15作品をチョイスしました。
作品名: WARHAWK. TEST COLOR. 《努力賞》
工藤 様(?) シニアクラス/課題部門/ノーマル部門
使用キット: 1/32 P-40E ウォーフォーク ハセガワ
● ハニカム状迷彩パターンはマスキング塗装を重ね合わせたもの。スカイブルーの機体色と相まって美しかったです。
作品名: Aggressor 2001〜2003”《GSIクレオス賞》
仲田 様(18) ハイジュニアクラスクラス/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/48 F-15DJ航自50周年SP ハセガワ
● タキシング中のエアインテークを再現するのにウェザリングを注意したそうです。(製作時間4ヶ月)
作品名: ジョリーロジャース VFA-103
酒本 様(47) グランドマスター/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/72 F-14B・F/A-18F ハセガワ
● 塗装表現と細部の表現にこだわったジョリーロジャースの二機。(製作時間250時間)
作品名: SBD-4 VS-2 U.S.NAVY
山本 様(51) マスターズクラス/飛行機部門/改造部門
使用キット: 1/48 SBD-1 イエローウイング ハセガワ
● 急降下時の姿を再現。フィギュア、エンジン、カウリング、内装等をディテールアップ。ダイブ中の穴あきフラップ全開姿がイカス!(製作時間200時間)
作品名: 1945.4.7 雪風激闘!
今泉 様(39) マスターズクラス/ディオラマ部門/改造部門
使用キット: 1/350 雪風 1/72 TBM-3 ハセガワ
● 天一号作戦の激闘ジオラマ。機銃の対空砲火まで再現されています。アップ画像(製作時間300時間)
作品名: 西へ…
鶴喰 様(44)マスターズクラス/ディオラマ部門/改造部門
使用キット: 1/35 III突、パンター ドラゴン
● 草木や水の質感が素晴しいです。石垣に染みてる水はどうやって再現したんだろ?(製作時間400時間)
作品名: SHELBY COBRA 427 S/C 《モデルアート賞》
藤本 様(37) シニアクラス/自動車部門/改造部門
使用キット: 1/24 Shelby Cobra 427 S/C レベル、モノグラム
● 相当なディテールアップが施されてるのがわかります。シルバーの方はミラークローム塗装との事。アップ画像(製作時間?時間)
作品名: ブルムベア 《グランドパワー賞》
大山 様(31) シニアクラス/AFV部門/ノーマル部門
使用キット: 1/35 ブルムベア中期型 ドラゴン
● 表面のコーティング処理とカモフラージュの雑草(もしくは放置車輌に自然発生したもの?)の配置が上品でキレイでした。(製作時間50時間)
作品名: 可能性の空へもう一度 “震電”
田中 様(40) マスターズクラス/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/48 震電 ハセガワ
● ブルーインパルスカラーに塗装。背景は写真をアクリル板に貼り付けたもので見せ方が上手いです。(製作時間90時間)
作品名: 激戦の跡 《Jウイング賞》
大橋 様(53)シニアクラス/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/32 疾風 ハセガワ
● 大戦末期のイメージを出すために大胆なチッピングを入れた作品。製作時間を考えると信じられないほどすばらしい出来!(製作時間24時間)
作品名: ENGINEER SPIRIT 5 《スケールアヴィエーション賞》
蛇谷 様(48) シニアクラス/ディオラマ部門/改造部門
使用キット: 1/48 F-15DJ ハセガワ
● エンジンを引き抜こうとしている演出が目新しく感じました。エンジン台車などメンテナンス機器類は自作。(製作時間150時間)
作品名: 特殊潜航艇S号を救出せよ!
植田 様(45) シニアクラス/ディオラマ部門/改造部門
使用キット: 1/72 ジェットビーグルw/特殊潜航艇 ハセガワ
● 怪獣は空き缶を芯にしたスクラッチ。水面下も胴体があるように見せるため塗装に一工夫されています。(製作時間150時間)
作品名: 飛燕I型 飛行第244戦隊《GSIクレオス賞・エアモデリングマニュアル賞》
菊池 様(18) ハイジュニアクラスクラス/飛行機部門/ノーマル部門
使用キット: 1/32 飛燕I型丙 ハセガワ
● 全面丸リベット打ち。プロペラ、コクピットの塗装は最近の考証に基づくもの。18歳でこんなのが作れるのか・・・(製作時間50時間)
作品名: スクランブルエッグ(たまご百里基地)《電撃ホビーマガジン賞》
石川 様(46) シニアクラス/パフォーマンス部門/改造部門
使用キット: たまごF-15、F-14、1/72装備セット ハセガワ
● 地元飛行隊のデカール付きキットを出したハセガワへのリスペクト作品。タイトルも楽しいですね♪(製作時間60+2時間)
作品名: 調布飛行場1944年12月はじめ
使用キット: ハセガワ 1/48 九七式側車付自動二輪車・モデルカステン1/48 小林大尉
● コンテスト作品ではなく模型サークル「WINDS」様のブースに展示してあったよれよれサイト管理人きららさんの作品。フィギュアの向きを修正したり、マルケン塗りに挑戦されたりしています。隣に添えられた小林大尉の写真のフォトスタンドのセンスに女性らしさを感じました。





やっぱりあった痛車&痛飛行機!
旬だからなあ・・・その一部を紹介。
作品名: インプレッサWRC“ミンメイガード”《特別賞》
伊藤 様(43) シニアクラス/パフォーマンス部門/ノーマル部門
使用キット: 1/24 インプレッサWRC'05 ハセガワ
マクロス オプションデカール3 (ぱわもちゃ) を使用した痛車。ハニカム模様はマスキング塗装。(製作時間40時間)
作品名: 痛戦闘機!?
目黒 様(36) シニアクラス/パフォーマンス部門/ノーマル部門
使用キット: 1/48 F-2A ハセガワ
● 急ごしらえの感はありますが、大きな自作デカールでインパクトありました。(製作時間20時間)
コンテスト作品ではなく模型サークル「TOMAC」様のブースに展示してあったポップアップドアの痛車。
まだ一般販売が始まっていないグッドスマイルカンパニーの1/24用 初音ミクデカール(Amazon)が使用されていました。イベント先行販売で手に入れられらのでしょうか?にしても仕事早いなー!






 合同展示会


会場ではコンテスト入賞作以外にも模型サークル様による合同展示ブースが設けられているのですが、残念ながら今回撮影していませんでした。
ご好意で奈良模型愛好会様からご自身のブースの展示画像を分けていただきましたので何点か掲載させていただきます。マルチジャンルの模型を扱われていますが、真珠湾攻撃をテーマにした作品を集めた展示もされていました。






 ハセガワ新製品


● 1/48 三菱 F1M2 零式水上観測機11型 【2月発売予定】
JMC東京で発表になった新製品零観11型のテストショットが展示されていました。
完全新金型。後席は新考証により判明した水しぶき避け風防を収納時と展開状態の選択式で再現。カウンリングは後期型。スピナーを外した状態も再現可能。6番爆弾x2と陸上用牽引台車付属。オプションでエッチングパーツ発売予定。


ハセガワからはそれ以外にも1/72 E2C ホークアイ2000 US NAVY と1/48 AH-64D アパッチ・ロングボウ 陸上自衛隊のリリースが予定されており、既存キットのバリエーションモデルです。新規金型モデルでは1/350 阿賀野型軽巡の開発が発表されました。いずれも発売時期は未定。





あとがき
やっぱりハセガワの展示会だけに飛行機模型のオンパレートでしたね。別に飛行機が有利というわけじゃないのでしょうが、規定でハセガワから発売されてるブランドのキットしか使えないので物量的にそうなるのだと思います。そういう意味ではフネとクルマが好きな自分としては少し寂しいけど、全国トップレベルの神作品がこれだけ一同に並ぶプラモデルの展示会は関西ではそうないので、とても良い刺激になりました。

今回のJMCには合同展示に参加していたサークル奈良模型愛好会様の会員であり、このサイト初期の頃から懇意にしていただいてる艦船模型の部屋の管理人まいど!さんにお呼ばれしてましたので、自分のアオシマ1/700蒼龍ファインモールド1/72至高のゼロを手土産代わりに持ち込んでお会いしてきました。実際に会うのは初めてでしたが、事情通でとても明るく楽しい方でした。そしてサークルの方達にも親切にしていただきました。
また会場にいらっしゃってたアオシマの企画開発の方を紹介していただき、ハセガワさんの展示会なのにいいのかなあ〜とか思いながら私の蒼龍を実際に見ていただいたり、同社の艦船模型や痛車シリーズについて興味深い話を色々とお聞かせいただきました。

そして去年に引き続いてよれよれサイトの管理人きららさんが今年もサークル参加ではるばる大分から来られており、1年ぶりにお会いすることが出来ました。おっとりとした上品な雰囲気の美人で、地元だけでなく静岡や関西のイベントまで毎年遠征して来られるような行動力のある方です。

あんまり話に夢中になりすぎて会場を後にしてから気付きましたが、合同展示サークルさんのブース撮影するのすっかり忘れていました(爆)!せっかくここは東京会場とは違う展示内容なのにお伝えできずに残念です。(追記:画像をいただいたので奈良模型愛好会様の分だけ載せました)

そんなわけで4時間ほどの間でしたが、とても実りある楽しい時間を過ごせました。会場で私の相手をしていただいた皆さんどうもありがとうございました。
(2008/12/12)





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