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ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-184 かが 一般公開
2018年5月20日 大阪市 天保山岸壁 写真・解説:おまみ



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海上自衛隊最大の艦艇であるいずも型ヘリコプター搭載護衛艦。
その二番艦である「かが」が去る2018年5月20日大阪港の天保山に寄港し、一般公開されたので見に行ってきました。


当日は9時から公開なので、その2時間に到着するよう予定を組みましたが、高速道路の出口はすでに渋滞。埠頭に着いた時には乗艦の順番待ちの列が巨大なかがの見えないところにまで達しており、その後最長で大阪港駅のところまで伸びていたそうです。

この辺の当日の顛末は、ブログのほうに記載していますのでそちらもぜひご覧ください。



かが全景
並ぶ事30分ほどして、やっとかがの見えるところまで来ました。
舞鶴でひゅうがを見たときも随分大きいと思いましたが、かがはそれよりもさらに一回り半は大きい感じで、海自もこんな立派なフネを持つようになったんだなあ感慨深いものがあります。
乗艦待ちの列から見た斜め後姿のかが 昼頃の最も混んでいた時間帯。すごい人! 見学者と比べるとその巨大さがわかります。





埠頭から見たかが
まるで米空母の様なエンクローズドバウ。最上甲板がヘリ発着場なので係留用のボラードがそこになく、代わりに舷側のハッチの中に設置されているのが特徴。
艦首 斜め正面。今の軍艦は接舷側である右舷には錨がありません。 ヘリ運用上、航空甲板には係船柱を設けれないので舷側にその設備があります。 艦首寄りの搭乗口。関係者・招待客専用らしく一般見学者は入れませんでした。

埠頭から見た艦橋。喫水線から高すぎて高層ビルを見上げるような感じ。 マスト裏側のディテール。モデラーはこういうところについ着目してしまう(苦笑)。 右舷側面艦橋付近。フラットな壁面にラッタルが目立ちます。

船体中央部の一般見学者用搭乗口 搭乗口にはかがの暖簾(すだれ)や電光式案内板がありました。 搭乗口後方には後部エレベーター。見学者を甲板に運んでました。

埠頭から見た艦橋後部の航空管制室 後部エレベーター。舷側に設けられてるのは海自艦艇初。 エレベ−ター底の梁ディテール。中では乗組員が開場間近の朝礼してました。

エレベーター後方にある巨大なハッチは、11m作業艇収納レセス かがの艦尾。ここのボラードも内蔵式。 艦尾の対空装備。手前がCIWSで奥がSeaRAM。





後部エレベーター
船体中央あたりの乗艦口から格納庫内に入り、そこから右舷後部にあるヘリ運搬用の巨大な二番エレベーターで甲板まで運んでもらいました。
後部エレベーターが米空母のよう舷側に付いてるのは、海上自衛隊の艦艇ではいずも型が初めてです。

格納庫内から甲板へは、右舷後方の二番エレベーターで上がります。 埠頭側から見た二番エレベーター。たくさんの見学客を一気に甲板上へ運びます。 二番エレベーター上からの光景。ワイヤーとウインチらしき装置が見えます。

動画です。

これは乗艦前に埠頭から撮影したもの。





そしてエレベーターの上から撮影したもの。





甲板から見たかが
格納庫内から後部エレベーターで甲板に上がりました。かがの甲板はとにかく広くて真っ平!ヘリコプター甲板なので当たり前と言われればその通りなんですが、巨大艦という事で揺れがないのも相まって、船の上でなく地上の平面パーキングと錯覚します。

艦橋全体。これだけでもフリゲート艦並に大きい。 後部エレベーターから降りた所に聳える航空管制室 NORA-7スーパーバード衛星通信アンテナ

航空管制室には、ヘリ甲板を見渡せるため甲板側の窓は出窓のようになっていました。 前後の艦橋は煙突で繋がっており、巨大なペナントが掲げてありました。「加賀」と漢字表記になっているのが印象的。 ステルス性を高めるため側面はこんなに超フラット!奥に和太鼓があるのは、この後乗員による太鼓演奏のアトラクションがあるため・

艦橋にあるハッチのディテール。一つの開き戸にロックレバーこんなにいっぱい。 日本海軍の空母加賀と比べると随分と大きくなった艦橋を斜め前方から。 一見フラットな表面にも、ワイパー、ウォッシャーノズル、ジャッキステー、監視カメラ、スピーカーなどがあるのがわかります。

艦橋頭頂部とマスト基部のレーダー&アンテナ群。四角いのはOPS-50A対空捜索/航空管制用レーダー。 正面を向いた横に長い長方形のは、OPS-28低空警戒/対水上捜索レーダー。 鋲のようなものが外周にある円盤はOPX-11敵味方識別装置アンテナ。そして頭頂部の円盤は、タカン着艦誘導アンテナ。

 正面から見たところ。 艦橋前に装備されているSeaRAM。CIWSのバルカン砲は速攻弾切れするので、代わりに近距離用ミサイルランチャーを取り付けた防空兵器。艦尾左舷にもう1基あります。  NORA-7スーパーバード衛星通信アンテナ





武装&搭載機
ヘリ甲板には、艦載ヘリなど各装備が展示されていました。また艦隊行動を前提に設計されたかがは前級のひゅうが型とは違って、武装をCIWSとSeaRAM合計4基しか積んでおらず、こんな大きな艦なのにたったそんだけで大丈夫なのかと素人目には不安になります。

ヘリ甲板の艦首先端から撮影 左舷の作業員控所 救命筏のコンテナ

艦首旗竿。停泊時は日章旗が掲げられています。 艦首右舷に設置されているCIWSファランクス。艦尾右舷にもう1基あります。 かがのファランクスはBlock1B BaseLine2。一番艦いずもより最新型が搭載されています。

艦尾みたいにスポンソン設けてそこにCIWS設置しないのは、左舷の防御も兼ねてるからでしょうか? P25J艦載救難作業車。向かって右にあるのが放水銃。 甲板表面はヤスリ表面のようにザラザラ…この穴はヘリをワイヤー固定するための繋留環という装備。

艦首寄りにあったSH-60K哨戒ヘリコプター展示機。 SH-60Kは何機か展示されていましたが、この個体は主に撮影用として各ハッチが開かれていました。 ESMアンテナやミサイル警報装置といった各種センサー類が集中してる機首付近。

キャビン内に装備されているディッピングソナー。これを海面に投下して潜水艦を探知します。 磁気探知機。同じく潜水艦を探知するための哨戒装置。 ターボシャフトエンジン排気口。モデラー的には超薄々攻撃ポイントです(笑)。



尾翼がジェット噴射で薄汚れてるのは、模型的に新たな発見。 艦橋前にあった別の展示機はローターを折り畳んでる状態。 艦尾の展示機は、中に乗れたり、ヘルメットを被って隊員さんと一緒に写真撮影出来たりと大賑わい。





前部エレベーター
甲板から格納庫に降りるのに、甲板前部にある一番エレベーターで降ろしてもらいました。こちらのエレベーターは後部のように舷側に設置されておらず、船体のほぼ中央にあります。
甲板前方にある一番エレベーターは、格納庫への下り線用として使われていました。 下に降りた一番エレベーターから見上げたかがの艦橋。 一番エレベーターから見た格納庫内。


動画です。

甲板上から撮影したもの。




そしてエレベーターの上から撮影したもの。






格納庫内
格納庫内部はとにかく広く、学校の体育館3つ分位は軽くあるように見えました。各所に掲示してある解説パネルに、やたら艦これの加賀さんイラストを使っていたのがなんとも印象的。こんだけ浸透してるならもう公式キャラでいいんじゃないかな(笑)。

船体中央部から艦首方向を見たところ(左)と艦尾方向(右)を見たところ。格納庫内はこんなに広々としています。 艦尾ではグッズ販売を行っており、レジまで1時間待ちの長蛇の列でした。これなんてコミケ?

かがのロゴマークの巨大ペナント。加賀藩の名産、加賀友禅と金箔を取り入れた意匠。一般公募で決まったそうな。 かがの愛称であるホワイトベース巨大ペナント。その由来は加賀白山にちなんでおり、背景に描き込まれています。 熱中症対策で飲料水をサービスしてるコーナーにあった加賀さんイラストパネル。

先代DDHのくらまからバトンを引き継いだかがをイメージしたイラストパネル。くらまだけに鞍馬天狗の意匠なのか! 空母加賀と護衛艦かがの比較。かつての正規空母とほぼ同じ大きさとは、かががいかに巨大な護衛艦なのかがわかります。 かがの所属する第4護衛隊イラスト。海自の制服姿の艦娘が可愛いです♪それにしても海自さんには熱心な提督がおられるようで(笑)。





その他埠頭の展示物
かがの停泊してる天保山埠頭では、陸自の特殊車両の展示やグッズ販売のテントが設けられていて、こちらも大変な賑わいでした。

87式偵察警戒車。まわりから戦車と呼ばれてるのが不憫でした。 軽装甲機動車。まわりからジープと呼ばれてるのが不憫でした。 自衛隊・大阪地方協力本部の営業車。まわりから痛車とは呼ばれてませんでした(笑)。
ちなみにこれは展示車両ではありません。

有志の方が持ち込んだ加賀さんドール。艦首付近のベストアングルの場所に設置されていました。 こんな風に三脚に立てて置いてありました。撮影してるの自分を含めておじさん、おばさんばっかだったし(笑)。 帰りに寄った阪神高速朝潮橋PAからのショット。残念ながら天保山大橋にカブりました。にしても甲板上にどんだけ人いるねん!



海上自衛隊の基地がない大阪では護衛艦は珍しく、ましてやそれが最大の空母型護衛艦となればなおさらでして、ミリタリーなんか普段全く興味ない大阪のおばちゃんまでが話のタネにと列を作って並んでいた、近年例を見ないほど見学者で溢れかえった公開イベントでした。かがの乗員さんや大地本の方達、天保山マーケットプレイスのスタッフさんもびっくりされたんじゃないでしょうかね。

以上、護衛艦かがの見学レポートでした。

(2018/08/04)



●DDH-184 かが 諸元
排水量 26,000t (満載時)
全長/幅 248m/ 38m
主機 IHILM2500IEC型ガスタービン 4基
速力 30kt (112,000馬力)
乗員 約520名
兵装 Mk15ファランクスCIWS Block1B BaseLine2 x 2基 / SeaRAM 近SAMシステム x 2基
搭載機 定数:SH-60K哨戒ヘリ 7機 、MCH-101掃海・輸送ヘリ 2機 / 最大14機
所属 / 定係港 第4護衛隊群第1護衛隊 / 呉




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付属ヘリコプター:SH-60K哨戒×3機、MCH-101、MH-53E掃海・輸送×各1機。付属車両:クレーン車、高所作業車、清掃車、フォークリフト×各1台、牽引車、救難作業車×各2台、ヘリコプタ牽引装置×3台。
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