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フジミ 1/24 きゃらdeCAR〜るシリーズ改造
PACIFIC NAC イカ娘フェラーリ F430 GTC 2011 制作記
昨年の春に発売されたフジミのイカ娘フェラーリです。

一昨年このマシンがSUPER GT300に参戦したときフジミに、ベース車両のキットを持っているのだから製品化してみては?とハルヒレーシングHANKOOKポルシェと一緒に打診したところ、同様のリクエストが多かったのかシーズン終了後に本当に売り出されました。ポルシェの方はボツったみたいですけど。

ただしフジミはF430のキットを持っているといっても実車に使われてるレース仕様車「F430GTC」は持ってないので、手駒の中で比較的似てるF430 challengeに専用デカールと新規パーツのGTウイングを加えた形でリリースしてきました。完全再現はお金がかかりすぎて商売にならないと判断したのでしょう。
パッケージにも「本キットはフェラーリF430チャレンジをベースにしておりますので、タイヤ、ミラー等実車と異なる箇所がございます。」との記述があります。また大人の事情でSUPER GT公認ゼッケンが付いてなく、初音ミクBMW Z4と違ってきゃらdeCAR〜るシリーズに分類されているのは、フジミ側もこれが実車ぽい架空の車と認めてるからだと思われます。

しかし商機と判断すればどんどん製品化するフジミの社風は、足りない所は自分でなんとかすれば良いという考えの私にとってありがたいものでして、今回はこのなんちゃってイカ娘フェラーリをなるべく実車らしく改造していきたいと思います。

《参考外部リンク》

第1回: ボディの改造



パネルラインを彫る

痛車キットは大判デカールの重ね貼りをするので、クリアによるオーバーコートの塗膜が通常より倍ほど厚くなります。

そのためパネルライン等凹モールドの溝が埋まってしまうことがままあるので、クレオスのMr.ラインチゼルで彫りを深くしておきました。





フェンダー拡張
F430GTCの全幅は、F430チャレンジの1923mmより75mm幅広の1995mm。正面から両者並べた写真を見るとフェンダーのふくらみの差が結構わかりますので、それを再現。


まずはフロントフェンダーとフロントバンパーの間にハイパーカットソーを使って切れ目を入れます。



同じくリヤにも切れ目を入れ、バンパーとフェンダー、サイドスカートの間にプラ板を挿して幅を片側1.5mmずつ広げます。




サイドスカートを広げた分だけシャーシーとの間に隙間ができるので、そこをプラ板埋め。





左右対称になるように、フェンダーのアウトラインやプレスラインに合わせてプラ板で骨組を作ります。



骨組の間にエポキシパテを盛り、サンディングして成形。
うーんフロントは良いけど、リアはなんかシルエットが違う気がします・・・



なのでリヤはその上からプレスラインに骨をかぶせ、エポキシパテとポリパテでさらに張り出させました。ドアノブも造形が弱いので作り直し。プレスラインはデカールやクリアコートでエッジが甘くなるので、プラパテを併用してきつく立たせました。




フェンダーを膨らませた分だけ内側をルーターで削ります。
断面がゴツイと見たときブサイクですので。





フロントバンパーの改造
フロントバンパーの形状も違いますので、フェンダー改造と一緒にこっちも改造します。


バンパー下部のアンダーガード(ぽい部分)を切断します。

フェンダー改造の時もそうでしたが、ハイパーカットソーを使うと切りしろがたった0.1mmなので、パーツの寸法をほぼ狂わさずにカットできて重宝します。改造派、自作派モデラーにはお勧めのツールです。

プラ板でGTCのバンパー下部を作ります。

またこの下部の裏側にはシャーシー合体用のダボ穴があってそれを切り取る結果になりますので、合体の仕掛けは別途自作する必要があります。

段部分の斜面はエポキシパテとポリパテで造形。


続いてエアインテークですが、GTCのそれはチャレンジより大きく、そして形状も違ってますので、純正パーツをベースにそのように改造、フロントバンパー側もそれに合うよう改造します。一見簡単そうですが、起伏のある曲面とエッジの効いた角を再現するのはなかなかどうして難しく、ここで大きな時間を食いました。



そしてしばらくたった頃、裏打ちしたエポキシパテの完全硬化の縮みにより、バンパー下部がすぼまったようなテーパーが付いてしまいまして、この後さらにそれを修正することになりました。(+_+)





ボンネットの改造
GTCのボンネットにはNACAダクトとルーバーがありますのでそれを再現します。


組立説明書の上面図をスキャニングし、PCのドローソフト上でNACAダクトとルーバーを書き加え、実物大でプリントアウトしたものを、ボンネットに貼って型紙とします。




ボンネットに図を転写して切り抜きます。

こういう作業の場合、ヒートペン Easy Welderを使うと、部品に切断時の圧迫負荷を与えず簡単に切れるので、破損のリスクもありません。しょっちゅう使うわけではないけどあれば便利ツール。

切り幅はわりと大きく切断面にバリが出来るので、余白を残して切断するようにします。




バリをヤスリで削り取って形を整え、切り抜き作業完了。

キャッチピンはエッチングパーツに交換する予定なので、キットの大きな取り付け穴はプラ棒で埋め、代わりにピンホールを開けておきました。



プラ板でNACAダクトとルーバーを造形。後で破損しないよう裏側からしっかり補強しておきました。




リヤまわりの改造
リヤのメッシュも抜けてませんので(というかメッシュはほとんどの個所が抜けていません)、Easy Welderでくり抜きます。そして裏からメッシュを貼るだけでも結構イケますが、実車同様に中のエンジンルームが見えてるとより見映えしますので、ボディ側もくり抜きました。



GTCのリヤバンパー側面下部はえぐれてますので、ポリパテを裏打ちし、ルーターで削って再現しました。



イカ次回に続くでゲソ!





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